農林水産省・新着情報

金子農林水産大臣記者会見概要

日時 令和4年7月15日(金曜日)10時55分~11時06分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • 肥料の価格高騰について
  • 安倍元総理の国葬儀について
  • ウナギの資源管理への対応等について
  • ももの台湾向け輸出における植物防疫法違反疑いについて

質疑応答

  • 肥料の価格高騰について(1)

記者

  本日、物価・賃金・生活総合対策本部の第2回目が開かれたと思うんですけれども、物価高対策、農林水産省としては、おそらく農家が使う肥料への支援金制度というところがあろうかと思うんですけれども、現状決定していることと、今後の方針、これからの動きについて教えていただけますでしょうか。

大臣

  本日開催されました第2回の物価・賃金・生活総合対策本部におきまして、総理から、化学肥料の2割低減の取組を行う農業者に対しまして、肥料コスト上昇分の7割を補填する対策について、今月中にも予備費を措置するよう指示がありました。今後、農林水産省におきましては、対策の詳細について早急に検討を進めてまいりたいと思います。

  • 安倍元総理の国葬儀について

記者

  安倍元首相の国葬が決定いたしました。受け止めをお聞かせください。

大臣

  まず、安倍元総理の御冥福を心からお祈りいたします。国葬につきましては、総理もお話していますように、日本経済、社会の発展のために多大な御貢献されてきた偉大な政治家であり、また内閣総理大臣として、8年8ヶ月にわたって、日本の発展のために大変御尽力をなされたということで、総理としてそういう決断をされたものと考えております。

  • ウナギの資源管理への対応等について(1)

記者

  土用の丑の日を前にしていますが、ウナギの資源についてお伺いします。ウナギ資源の減少が問題となっていますが、大臣の現状認識を教えてください。また様々な資源保護策が行われていますが、特に今後必要なのはどのような取組で、農水省としてはどのように対応していくお考えでしょうか。

大臣

  農林水産省としては、ウナギ資源の管理強化とシラスウナギの採捕・流通の適正化により、資源や産業の持続性を高めていくことが必要であることから、関係者の理解を得ながら、現場で機能する仕組みを構築していきたいと考えています。このため、農林水産省では、ウナギ養殖業で使用するシラスウナギの数量の上限を定めた許可制度を平成28年から導入いたしまして、また、シラスウナギについては、改正漁業法に基づき、令和5年12月までに都府県の許可制度に移行しまして、更に令和7年12月に水産流通適正化法を適用し、資源管理の強化や流通適正化の仕組みを構築してまいりたいと思います。

  • 肥料の価格高騰について(2)

記者

  肥料の支援金のことで、改めてなんですけれども、昨日の自民党の会合でもですね、農水省は、支援金の条件となる施肥の2割軽減について、去年の分だけじゃなくて、過去遡って農家の努力も反映してみるというような方針を示してますけれども、改めてその今後詳細について早期に検討を進めていきたいということですけれども、どういう点に配慮して、制度設計を進めていきますでしょうか。

大臣

  昨日、自民党の農林部会等の合同会議におきまして、いろいろな御意見が出て、肥料原料の価格高騰対策についてはまず、事務手続きを簡素なものにして欲しい、既に化学肥料の低減に取り組んでいる地域等では、更に化学肥料の2割低減に取り組むのは容易でないなどの意見があったことを聞いております。今後は、このような御意見を踏まえて、対策の詳細について早急に検討を進めていきたいと思っております。

記者

  今朝の物価対策本部で、価格が高騰した秋肥だけじゃなくて、春肥も含めて、支援金を、組んでいく方針を示されたと思うんですけども、財源というのはどのくらいの規模が必要だと。

大臣

  そこは今現在詰めているところでございます。

  • ウナギの資源管理への対応等について(2)

記者

  ウナギのことで、1点追加で教えてください。大臣、いわゆる水産流通適正化法の対象にするというのが令和7年にあるという言及がございまして、現場の理解を得ながら仕組みを考えたいという趣旨の御答弁でした。多分ここで問われているのはトレーサビリティーと、シラスのですね、それとあとはこういうことを通じて、日本伝統のウナギ食文化を守れる持続可能な利用が可能かどうかということが争点だと思います。大臣はこうしたトレーサビリティーを、令和7年、どこまでやるかは別にして、実現することで、ウナギの持続可能な利用は可能だというふうにお考えでしょうか。ちょっとトレーサビリティに関して大臣の御見解を教えてください。

大臣

  ウナギの採取っていうのは、以前からいろいろと問題があって、捕れる許可数量を決めていても、それを守らないという方が非常に多かった。そういう中である程度どこで捕れたかというトレーサビリティに近いものをね、やっていかないと、なかなか管理をしていくのは難しいのではないかという意見がよく(自民党の)水産部会の中でも出ておりました。そういったいろいろな御意見を踏まえながらですね、こういった仕組みを作り上げていこうということで、先ほどお話ししたように、令和5年、令和7年ということに考えております。

記者

  そうすることで、割とウナギ業界の、特にシラス漁に関する適正化っていうのは可能だというふうにお考えですか。

大臣

  そういったことで業界を含めて、皆さん方にもちゃんとそれを遵守してもらわなきゃ、シラスウナギそのものが捕り放題では、枯渇していきますから、資源管理の意味ではやはり皆さん方に、ちゃんとした決まりについて、それに基づいて、採捕してもらいたいというふうに考えております。

  • ももの台湾向け輸出における植物防疫法違反疑いについて

記者

  もう1点伺わせてください。台湾へのもも輸出で、必要な害虫検査をしないまま輸出したとして、業者が逮捕されましたけれども、まずこのことへの受け止めと、また台湾への今後のもも輸出に与える影響をどう見ておりますでしょうか。

大臣

  今回、植物防疫法違反の疑いで事業者が逮捕されたことは大変遺憾に思っています。本事案は、現場の植物防疫官が書類の偽造を見抜いたことにより発覚し、植物防疫所による告発を経て逮捕に至ったものと承知いたしております。当省といたしましては、都道府県や関係団体に対し、改めて法令遵守の徹底を関係者に指導するように要請したほか、台湾当局への状況や対応の説明を速やかに行うことといたしております。本事案によって我が国の農産物の輸出に支障が生じることがないよう、引き続き適切に対応してまいります。今後の台湾への輸出等についてのお尋ねでございますが、今回の事案に関して台湾に輸出にされたもも生果実につきましては、我が国の植物防疫官による輸出前の検査では、害虫は見つかっておらず、台湾側からも害虫を発見したとの報告は受けておりません。このため、本事案が直ちに我が国からの輸出に影響を与えるとは考えておりません。

報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上

 

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