外務省・新着情報

冒頭発言

ファイサル・サウジアラビア王国外務大臣の訪日

【林外務大臣】まず、私(林大臣)から1件ですが、7月17日から本日まで、ファイサル・サウジアラビア王国外務大臣が訪日をしております。
 本日、ファイサル大臣は、岸田総理大臣への表敬を行ったほか、私(林大臣)自身、これからファイサル大臣との会談及びワーキング・ランチを行いまして、日・サウジアラビア関係の一層の強化やウクライナ情勢を踏まえた国際場裏における協力、国際原油市場の安定化に向けた協力等につきまして、協議を行う予定でございます。
 日本・サウジアラビア両国は、「日・サウジ・ビジョン2030」の下、エネルギー分野をはじめとする幅広い分野での協力を推進しておりまして、今般のファイサル大臣の訪日を通じて、良好な日・サウジアラビア関係を、更に強化していきたいというふうに考えております。私(林大臣)からは以上です。

日韓外相会談及びワーキング・ディナー

【毎日新聞 青木記者】昨日の、日韓の外務大臣、外相会談に関してなんですけれども、朴(パク)長官から、現金化が行われる前に、徴用工、労働者問題ですけれども、徴用工に関して、現金化が行われる前に望ましい解決策が出るよう努力する旨述べた、というふうに説明を外務省からいただいていますが、これについて、大臣、どのようにそのお答えを、それに対してどういう返答されたのかということと、この朴大臣の発言について、今の時点で、どのようにお考えかということを、2点お聞かせください。

【林外務大臣】昨18日午後4時頃から、約2時間半、訪日中の朴振(パク・チン)韓国外交部長官との間で、会談及びワーキング・ディナーを行いました。
 会談冒頭で、朴長官から、今般の安倍元総理大臣の逝去に、関し衷心よりの弔意が伝えられ、これに対し、私(林大臣)から、朴長官の弔意に謝意を述べたところでございます。
 朴長官との間で、現下の戦略環境に鑑み、日韓・日韓米協力の進展が、今以上に重要な時はないと、こうした認識で一致をいたしました。また、ロシアによるウクライナ侵略に対する非難で一致をいたしました。更に、北朝鮮への対応における、更なる連携を確認をいたしました。また、朴長官から、拉致問題について、改めて支持を得たところでございます。
 私(林大臣)から、1965年の国交正常化以来築いてきた日韓の友好協力関係の基盤に基づき、日韓関係を発展させていく必要があり、そのためには、旧朝鮮半島出身労働者問題をはじめとする日韓間の懸案の解決が必要であると、こういう旨を述べたところでございます。
 これに対して、朴長官から、現金化が行われる前に、望ましい解決策が出るよう努力する旨を述べられたところでございます。その上で、朴長官との間で、この問題の早期解決で一致をしたところでございます。
 朴長官との間で、両国間の協議を加速させることで一致をしたところでございます。

【朝日新聞 相原記者】先ほどの日韓外相会談でちょっと2点伺います。1点目は、先ほど毎日さんも質問してたんですけど、この努力するという発言に対しての、大臣の評価ですね、あともう一点、常々日本政府が言っている、現金化に至れば日韓関係が非常に深刻な状況に陥ると、常々言っていますけれども、昨日の会談でも、大臣から朴氏についても、その旨伝えたのでしょうか、その2点を教えてください。

【林外務大臣】まず、旧朝鮮半島出身労働者問題に関して、仮に現金化に至ることになれば、日韓関係にとっても深刻な状況を招くので、避けなければならない。このことは、これまでも韓国側に繰り返し伝えてきております。
 昨日の会談のやり取りの詳細については控えますが、労働者問題に関し、朴長官から、現金化が行われる前に、望ましい解決策が出るよう努力する旨を述べられました。その上で、朴長官との間で、この問題の早期解決で一致をしました。
 今後とも、よく尹(ユン)政権側の対応を見極めた上で、日韓関係を健全な形に戻すべく、韓国側と緊密に意思疎通をして参りたいと考えております。
 また、評価ということですが、繰り返しになってしまいますけれども、この問題に関して、仮に現金化に至ることになれば、日韓関係にとっても深刻な状況を招くので避けなければならないということは、これまでも繰り返し韓国側に伝えてきたところでございます。
 会談のやり取りの詳細は控えますが、労働者問題に関して、朴長官から、現金化が行われる前に、望ましい解決策が出るよう努力する旨を述べたところでございまして、その上で、朴長官との間で、この問題の早期解決で一致したところでございます。

【共同通信 前田記者】徴用工の問題に関連して、今後の協議の在り方についてお伺いしたいんですけれども、昨日、徴用工問題に関して、早期解決していこうということで一致したと思うんですけれども、尹大統領は、以前、歴史問題含めて、その包括的な解決を目指す、ということでやってきたと思うんですけれども、基本的に日本としては、包括的な解決というより、個別の問題を協議していくというようなお考えなんでしょうか。

【林外務大臣】韓国側の発言一つ一つについて、コメントをすることは差し控えたいと思いますが、何れにしても、日韓関係を健全な関係に戻すべく、日本の一貫した立場に基づいて、尹政権と緊密に意思疎通をしていきたいと、そういうふうに考えております。

【共同通信 前田記者】昨日の会談について、徴用工以外の部分の議論について、お伺いをしたいんですけれども、日韓の懸案というのは、元慰安婦の問題ですとか、GSOMIAとか、レーダー照射であるとか、あと竹島周辺の海洋調査であるとか、様々あると思うんですけれども、大臣として、先方にどのような考えを伝えたかというのをお願いします。

【林外務大臣】日韓関係の、全般について議論を行う中で、慰安婦問題、ALPS処理水等々、これらについても、私(林大臣)から日本の立場をしっかりと伝達をしたところでございます。

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