文科省・新着情報
令和4年7月20日
文部科学省では、国立研究開発法人科学技術振興機構を通じて、国際的な科学技術コンテストに参加する若者を支援する事業を実施しております。このたび、オンラインにより開催された「第54回国際化学オリンピック(主催国:中国(天津))」に参加した生徒が、全員金メダルを獲得したとの連絡を受けましたので、報告いたします。 また、文部科学省では、国際的な科学技術コンテストにおいて、特に優秀な成績をおさめた者等に対して文部科学大臣表彰等を行っており、このたびの国際化学オリンピックの成績を踏まえ、受賞者を決定しましたので、併せてお知らせします。(共同発表:「夢・化学-21」委員会、公益社団法人日本化学会)
1.受賞状況
金メダル4名
(上記4名が文部科学大臣表彰を受賞する)
※ 金メダルは参加者の約1割、銀メダルは約2割、銅メダルは約3割の割合で与えられる。
2.参加者
4名の高校生等
3.受賞者詳細
◎直井 勝己さん | 浅野高等学校(神奈川県) | 3年 | 金メダル |
◎柏井 史哉さん | 伊勢崎市立四ツ葉学園中等教育学校(群馬県) | 6年 | 金メダル |
◎石川 貴士さん | 筑波大学附属駒場高等学校(東京都) | 2年 | 金メダル |
◎中地 明さん | 立命館慶祥高等学校(北海道) | 3年 | 金メダル |
(文部科学大臣表彰受賞者を◎、文部科学大臣特別賞受賞者を〇で示す)
4.参加国数/人数
84か国・地域・他/326名
(ロシアは個人として参加)
5.場所/期間
オンライン開催(大会主催国/都市:中国/天津)
令和4年7月10日(日曜日)~7月18日(月曜日)(日本時間)
6.派遣機関
「夢・化学-21」委員会、公益社団法人日本化学会
<参考資料>
◆大会概要
・国際化学オリンピックは1968年に東欧3か国(ハンガリー、旧チェコスロバキア、ポーランド)にて第1回大会が開催された。
・2022年の中国大会(オンライン開催)は、第54回目。
・日本は、2003年から参加を開始し、毎年4名の生徒を派遣。本年は20回目の参加。
・昨年の日本大会は、85か国・地域、312名の生徒が参加し、日本は銀メダル3名、銅メダル1名受賞。
・本年の中国大会は、新型コロナウイルス感染拡大の影響によりオンライン開催となり、84か国・地域・他から326名の生徒が参加し、4名全員が金メダルを受賞。
・2023年の第55回国際化学オリンピックは、スイス・チューリッヒで開催される予定。
◆日本代表団(参加生徒)の日程
7月10日(日曜日) | オンライン開会式 |
7月11日(月曜日) | Activity: Nankai Campus Tour Workshop: A Taste of China |
7月12日(火曜日) | Activity: A Visit to the Local Chemical Enterprise Workshop: Chemistry in Intelligent Devices Workshop: Chinese Paper Cutting |
7月13日(水曜日) | リモート試験(理論試験のみ) |
7月14日(木曜日) | Workshop: Chinese Painting Angewandte Chemie Lecture Series(Ⅰ)–IChO2022 Activity: A Tour in Tianjin City |
7月15日(金曜日) | Activity: Chinese Intangible Cultural Heritage –Clay Figure Zhang Angewandte Chemie Lecture Series(Ⅱ)–IChO2022 Activity: A Bite of China–Tianjin Cuisine |
7月16日(土曜日) | Activity: Secrets of the Sea Angewandte Chemie Lecture Series(Ⅲ)–IChO2022 |
7月17日(日曜日) | Activity Angewandte Chemie Lecture Series(Ⅳ)– IChO2022 Workshop: Catalytic Asymmetric Synthesis |
7月18日(月曜日) | オンライン閉会式 |
◆国際化学オリンピックにおける過去3年間の日本代表の成績
2019年(第51回 フランス・パリ大会)
金メダル2名、銀メダル2名(参加規模:80か国・地域、309名)
2020年(第52回 トルコ・イスタンブール大会(オンライン開催))
銀メダル4名(参加規模:60か国・地域、235名)
2021年(第53回 日本大会(オンライン開催))
銀メダル3名、銅メダル1名(参加規模:85か国・地域、312名)
◆国際化学オリンピック(IChO=International Chemistry Olympiad)
1968年に東欧3か国(ハンガリー、旧チェコスロバキア、ポーランド)が始めた高校生の学力試験から発展した、1年に1度開催される「化学」の国際大会である。参加資格があるのは高校生または高校と同等の学校(ただし高校相当の学年)に在学する20歳未満の生徒となる。
大会は世界の高校生等が一堂に会し、化学の実力を競うと同時に親交を深めることを目的としている。例年は毎年7月に10日間の日程で開催され、生徒らはそれぞれ5時間の実験課題と理論問題に挑戦する。COVID-19感染が拡大した2020年からはリモートでの理論試験のみが行われている。
日本は2003年のアテネ大会より参加している。
◆化学グランプリ
「化学グランプリ」は、国際的にも通用する若い化学者を育てることを目的として、「夢・化学-21」委員会と日本化学会化学教育協議会が1998年、東京と仙台の2か所で試験的に実施したのが始まりである。翌1999年から、「化学グランプリ」(2012年改称)として全国規模で開催されるようになり、今日では参加者が4000人近くになる大会に発展している。毎年、本大会の参加者から「国際化学オリンピック」への代表候補生徒を選抜しており、参加者のうち高校2年生までの成績優秀者約20名が代表一次候補生徒として推薦されている。
お問合せ先
文部科学省科学技術・学術政策局人材政策課
川村、勝屋
電話:03-6734-4191(代表)
公益社団法人日本化学会
大倉、日置
電話:080-7398-0468