外務省・新着情報
令和4年8月10日
8月10日（現地時間9日）、国連開発計画（UNDP）本部がある米国ニューヨークにおいて、我が方、大菅岳史特命全権大使・国際連合日本政府次席常駐代表と、先方カニ・ウィグナラジャUNDPアジア太平洋局長（Ms. Kanni Wignaraja, Assistant Secretary General, Assistant Administrator, Director of the Regional Bureau for Asia and the Pacific,UNDP）との間で、13.98億円を供与額とする無償資金協力「南西アジアにおける感染性廃棄物管理改善計画（UNDP連携）」に関する交換公文の署名が行われました。
- 南西アジアにおいて、新型コロナウイルス感染症の流行を背景として、ワクチン接種のための注射針、個人用防護具等の需要増加と共に感染性廃棄物が増加したものの、同地域では感染性廃棄物を滅菌・焼却処分するための機材が不足している上、感染性廃棄物の処理にかかる保健・医療従事者の専門知識・技術も不足しており、増加する感染性廃棄物を適切に処理できず、感染性廃棄物からの感染リスク管理が喫緊の課題になっています。特に、ポスト・コロナを見据えた経済社会活性化に向け、感染性廃棄物管理は急務となっています。
- この計画は、南西アジア3か国（バングラデシュ人民共和国、ブータン王国及びモルディブ共和国）に対し、UNDPとの連携の下、医療機関等における感染性廃棄物管理の改善のための機材供与及び研修等を実施するものです。この協力により、同地域における感染性廃棄物管理能力改善が図られ、医療保健体制及び公衆衛生環境の向上に寄与することが期待されます。
- この計画は、本年5月にドイツで開催されたG7外相会合で林芳正外務大臣が表明した「新型コロナウイルスの流行が急性期を過ぎた後を見据え、途上国の経済社会の活性化と人的往来の再開に対応するための3つの柱（ワクチン接種データ管理、国境管理体制、感染性廃棄物処理）の支援」の一環を成すものです。
（参考）各国基礎データ
- （1）バングラデシュ人民共和国
バングラデシュ人民共和国は、面積約14.7万平方キロメートル（日本の約4割）、人口1億6,468人（2020年、世界銀行）、人口1人当たりの国民総所得（GNI）2,010米ドル（2020年、世界銀行）。 - （2）ブータン王国
ブータン王国は、面積約3万8,394平方キロメートル（日本の九州程の大きさ）、人口約77.2万人（2020年、世界銀行）、1人当たりの国民総所得(GNI)2,840米ドル(2020年、世界銀行)。 - （3）モルディブ共和国
モルディブ共和国は、面積約298平方キロメートル（東京23区の約半分）。人口約53.1万人（2020年、世界銀行）。1人当たり国民総所得（GNI）は6,830米ドル（2020年、世界銀行）。