外務省・新着情報

令和4年8月18日

 8月17日(現地時間同日)、モルドバ共和国の首都キシナウにおいて、我が方、片山芳宏駐モルドバ共和国日本国特命全権大使と、先方ニコラエ・ポペスク・モルドバ共和国副首相兼外務・欧州統合大臣(Mr. Nicolae POPESCU, Deputy Prime Minister, Minister of Foreign Affairs and European Integration of the Republic of Moldova)との間で、無償資金協力「医療体制強化計画」(供与限度額10億円)に関する書簡の交換が行われました。

  1. 今年2月に始まったロシアによるウクライナへの侵略に伴い、モルドバ共和国には、ウクライナ避難民が多数流入しており、その多くが首都キシナウ市内で避難生活を余儀なくされています。同国では元来医療資源が不足していましたが、避難民の流入の結果、医療サービスの提供体制がさらに逼迫している現状にあり、また、ウクライナにおける紛争の長期化に伴い、今後も大規模な避難民流入等の緊急事態も想定され得るところ、医療体制の強化や高度医療に関する医療資源の強化・整備が急務となっています。
  2. こうした現地の状況を踏まえ、本計画では、ウクライナからの難民を受け入れている首都キシナウ市内の5つの公的医療機関に対し、画像診断関連機器、内視鏡診断・治療関連機器、手術関連機器、臨床検査関連機器、人工透析装置、人工呼吸器等患者管理関連機器の供与を実施します。
  3. 本計画の実施により、モルドバ共和国の医療提供体制の維持・強化を図り、同国にて庇護を受けているウクライナ避難民への医療サービスの改善及びモルドバ国民の生活水準の向上が期待されます。
  4. また、我が国は、本年3月から5月にかけ、JICA(国際協力機構)緊急人道支援・保健医療分野協力ニーズ調査団をモルドバに派遣しました。本協力は、同調査団の報告に基づく支援策を具現化したものです。
(参考)モルドバ共和国基礎データ

 モルドバ共和国の面積は3万3,843平方キロメートル(九州よりやや小さい)、人口は約262万人、1人当たりの国民総所得(GNI)は4,570米ドル(2020年、世界銀行)。


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