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プレスリリース

「令和3年地球温暖化影響調査レポート」の公表について

令和4年9月16日
農林水産省

農林水産省は、都道府県の協力を得て、地球温暖化の影響と考えられる農業生産現場における高温障害等の影響、その適応策等について報告のあった内容を取りまとめ、「令和3年地球温暖化影響調査レポート」として公表しました。

1.地球温暖化影響調査レポートについて

農林水産省では、「農林水産省気候変動適応計画」(令和3年10月改定)に基づく取組の一環として、各都道府県の協力を得て、地球温暖化の影響と考えられる農業生産現場での高温障害等の影響、その適応策等を取りまとめ、普及指導員や行政関係者の参考資料として公表しています。
本レポートでは、水稲をはじめ、果樹、野菜、花き、家畜等における主な影響、各都道府県の温暖化への適応策の取組状況等を取りまとめています。
本レポートに示されている影響、適応策等を参考としつつ、今後とも、適応計画に基づく取組が各都道府県で推進されることを期待するものです。

2.令和3年地球温暖化影響調査レポートのポイント

  • 水稲では、出穂期以降の高温により白未熟粒が多くの都道府県で発生。発生抑制のため、水管理の徹底、適期移植・収穫の実施、高温耐性品種の導入(高温耐性品種の作付面積:16万1千ha、作付割合:12.4%)。
  • 果実肥大期以降の高温により、ぶどう・りんごでは着色不良・着色遅延、うんしゅうみかんでは日焼け果や浮皮が発生。着色不良・着色遅延対策として、着色優良品種や着色を気にしなくてよい黄緑系品種の導入。日焼け果対策として樹冠上部・表層摘果の実施。浮皮対策として植物成長調整剤の活用。
  • トマトでは、収穫期の高温により着花・着果不良、不良果が発生。いちごでは、花芽分化期の高温により花芽分化の遅れが発生。着花・着果不良及び不良果対策として、遮光資材の活用、細霧冷房・循環扇の導入。花芽分化安定・促進のため、新品種導入やクラウン部冷却の実施。
  • きくでは、高温により開花期の前進・遅延、奇形花が発生。開花期安定のため、シェードの活用や電照栽培による日長操作、ヒートポンプの活用による夜冷、高温耐性品種の導入。
  • 乳用牛では、高温により乳量・乳成分の低下が発生。高温対策として牛舎の送風・換気、細霧冷房の導入。  

3.公表について

令和3年地球温暖化影響調査レポートは、当省ホームページから御覧になれます。
URL:https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/ondanka/index.html

令和2年以前のレポートはこちらから御覧になれます。
URL:https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/ondanka/report.html

お問合せ先

農産局農業環境対策課

担当者:地球温暖化対策推進班 須田、篠田
代表:03-3502-8111(内線4762)
ダイヤルイン:03-3502-5956


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