外務省・新着情報

冒頭発言

(1)大臣の国連総会出席

【林外務大臣】まず、1件目でございますが、私(林大臣)は9月19日から24日まで、ニューヨークを訪問いたします。国連総会が開幕いたしまして、各国から首脳や閣僚が集まるこのハイレベルウィーク、この機会を捉えまして、安保理改革に関するG4外相会合、G7外相会合、「ブルーパシフィックにおけるパートナー」外相会合、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ・フレンズ閣僚級会合、新型コロナ対策「グローバル行動計画」に関する外相会合、また、日米豪印外相会合等、様々な会合に出席する予定でございます。また、この機会に各国の外務大臣等と積極的に会談する予定でございます。
 ロシアによるウクライナ侵略によりまして、国際秩序の根幹が揺らいでいる中での国連総会となります。日本が重視する、国際秩序の原則であります「法の支配」、そしてその中核を担うべき国連の役割の重要性、安保理改革を含む国連全体の機能強化、こうしたことについて、各国と認識を共有したいと考えております。またインド太平洋やウクライナを始めとする国際情勢や国際社会の課題等につきましても、各国との緊密な連携を確認する予定であります。

(2)来年のG7貿易大臣会合開催地

【林外務大臣】次に、本日の閣議におきまして、官房長官から外務省と経済産業省で共催予定の来年のG7貿易大臣会合、これを大阪府で開催するとのご発言がございました。
 大阪は、日本有数の貿易拠点である、関西国際空港や大阪港を有しており、日本を代表する貿易都市であります。
また、2019年にはG20大阪サミットが開催されておりまして、国際会議の開催実績も十分であることから、貿易大臣会合を開催するのに相応しい都市であると考えております。
 外務省としては、G7広島サミットや外務大臣会合とともに、貿易大臣会合についても、会議の円滑な開催に万全を期するべく、関係機関及び開催地の自治体と連携して、準備に取り組む考えでございます。

(3)スリランカとパキスタンに対する緊急無償資金協力

【林外務大臣】それからもう1件、本日、スリランカに対する支援として、合計350万ドルの緊急無償資金協力を行うことを決定いたしました。
 スリランカには、5月に既に緊急無償資金協力300万ドルを供与いたしましたが、それ以降も経済状況の悪化が深刻化し続けておりまして、人道ニーズが高まってきております。こうした中で、今回の支援は、WFP、IFRC及びUNICEFを通じて、市民が直接裨益する形で、350万ドルの追加的支援を行うものであります。
 また、パキスタン各地におきまして発生している洪水被害に対する700万ドルの緊急無償資金協力につきましては、本日、その具体的な内容といたしまして、国際機関経由で、食料、生活必需品、水・衛生、保健・医療等の人道支援を行うことを決定いたしました。
 今回の支援が、長きにわたる友好関係を有するスリランカとパキスタンの国民が直面する国難を克服する一助となることを願っております。
 私(林大臣)からは以上でございます。

日朝平壌宣言から20年

【共同通信 福田記者】明日、日朝平壌宣言から20年の節目を迎えます。それで、今日、宋日昊(ソン・イルホ)、北朝鮮外務省で日朝交渉を担当している宋日昊大使が、この日朝平壌宣言について、「日本が白紙状態に戻した」と発言しました。この発言に対しての日本政府の反応をお願いします。

【林外務大臣】今ご指摘のあった点も含めて、北朝鮮の動向の一つ一つにコメントすることは差し控えたいと思いますが、我が国は、従来から一貫して、日朝平壌宣言に基づいて、拉致、核・ミサイルといった諸懸案、これを包括的に解決し、不幸な過去を清算して、国交正常化を目指すという考えでございまして、その方針に何ら変わりはございません。

国連総会(CTBTフレンズ会合)

【中国新聞 樋口記者】国連総会に合わせて政府が開くCTBTの首脳級会合、こちらの意義と目指す成果を教えてください。核兵器の保有国、米中などが批准をしないと発効しないということですが、ここにどういうふうに働きかけていくかということが重要だと思うんですけれども、大臣のお考えをお願いします。

【林外務大臣】今、お話のあった会合について、出席者を含めまして、詳細は今、調整中でございます。その上で申し上げますと、岸田総理が先般のNPT運用検討会議で呼びかけられましたとおり、今次国連総会に際して、包括的核実験禁止条約(CTBT)フレンズ会合の首脳級での開催、これを予定しておりまして、岸田総理が出席する方向で調整をしております。
 我が国は、「核兵器のない世界」の実現に向けた現実的かつ実践的な取組として、CTBTの早期発効、これを大変重視しておりまして、今次会合を通じて「核兵器のない世界」に向けた国際社会の力強い結束を示したいと、そう考えております。

中露首脳会談

【テレビ朝日 澤井記者】「上海協力機構」のサミットに合わせて、昨日の夜、ロシアのプーチン大統領と中国の習近平(しゅう・きんぺい)国家主席がウクライナ侵攻後初めて会談しました。来週からの国連総会ハイレベルウィークを前に中露の結束を見せつけている形かと思いますが、日本政府としての受け止めをお願いします。

【林外務大臣】9月15日に「上海協力機構」首脳会合、これに出席するためにウズベキスタンを訪れていた習近平中国国家主席とプーチン・ロシア大統領との間で、中露首脳会談が行われたと承知しております。公表されている内容や各種報道、これを見る限りにおいては、今回の会談では我が国及び地域として関心を払っている地域情勢などが取り上げられたものと承知しております。
 第三国同士の会談について論評は控えたいと思いますが、我が国としては、今回の会談を受けた中露関係の進展につきまして、注意深く見極めていく必要がある、こう考えております。

発信元サイトへ