外務省・新着情報

令和4年9月16日

 9月15日、我が国は化学兵器禁止機関(OPCW)執行理事会(EC)視察団による遺棄化学兵器(ACW)処理事業関連施設視察(ECビジット)をオンライン形式で中国と共同で実施しました。

  1. 本オンライン視察には、日本側から、海部篤外務省軍縮不拡散・科学部長が、中国側から傅聡(Fu Cong)中国外交部軍控司長が参加しました。また、26か国の代表が参加し、中国の現地における日本の遺棄化学兵器処理事業の現場を視察するとともに、本事業に関する質疑応答や意見交換を行いました。
  2. 日本側からは、我が国のこれまでのACW処理事業に関する取組を説明するとともに、化学兵器のない世界に向けて今後も化学兵器禁止条約(CWC)の義務を誠実に履行していく旨述べました。
  3. 我が国は、ACW処理事業をできる限り早く完了できるよう、今後も引き続き中国及びOPCWと連携し、政府全体として取り組んでいく考えです。
(参考1)中国における遺棄化学兵器廃棄処理事業の経緯及び現状

  • (1)我が国は、化学兵器禁止条約(CWC:1997年発効)に従い、中国における遺棄化学兵器の廃棄処理事業を実施。
  • (2)発掘回収事業については2000年、廃棄処理事業については2010年より実施。
  • (3)2022年6月現在の発掘回収総数は8万9,836発であり、廃棄処理総数は6万0,033発である。
(参考2)ECビジットの概要

  • (1)ACW事業の透明性確保及び理解促進のため、日中両国の協力の下でOPCW事務局長及び執行理事会(EC)メンバーの代表を関連施設に受け入れるもの。
  • (2)2013年に始まり2019年9月まで4回実施されてきた。新型コロナウイルス感染症の影響のため、2019年以降は実施されておらず、今回は3年ぶり5回目の実施で、オンラインでの実施は初となる。

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