外務省・新着情報

令和4年10月11日
正面を向き、握手を交わす、林大臣とジョリー外相の様子
テーブルにつき、会談を行う、林大臣とジョリー外相の様子
共同記者発表を行う、林大臣とジョリー外相の様子

 10月11日、午後5時45分から約45分間、林芳正外務大臣は、外務省賓客として訪日中のメラニー・ジョリー・カナダ外務大臣(The Honourable Mélanie Joly, Minister of Foreign Affairs of Canada)との間で会談を行うとともに、午後7時から約60分間、ワーキング・ディナーを行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、林大臣から、今回のジョリー外相の訪日は、良好かつ緊密な日加関係を新たな高みに引き上げるものであるとともに、インド太平洋国家でもあるカナダによる同地域への積極的な関与を証左するものであり、心から歓迎する旨述べました。これに対し、ジョリー外相から、今回の訪日を通じて、カナダのインド太平洋地域への積極的な関与を示していきたい旨述べました。
  2. その上で、両外相は、安全保障環境が一層厳しさを増す中、日加両国が共有するビジョンである「自由で開かれたインド太平洋」を実現することが地域の平和と繁栄のため不可欠であることで一致し、同ビジョンに資する日加アクションプランを発表しました。本アクションプランは、今後の日加協力の羅針盤となるものです。
  3. 両外相は、ウクライナや北朝鮮、中国等の地域情勢及びルールに基づく国際秩序の維持・強化等について意見交換を行いました。
  • (1)両外相は、ロシアによるウクライナ国内地域の「編入」と称する行為は国際法の深刻な違反であることを確認し、強く非難しました。また昨10日、キーウ、リヴィウを始めとするウクライナ各地への攻撃が行われ、民間人に死傷者が出たことについて強く非難した上で、民間人や民間施設への攻撃は、国際法違反であり、断じて正当化できないものであり、G7を始めとする国際社会が結束して、断固たる決意でロシアに対応していく必要があるとの認識で一致しました。その上で、両外相は、引き続きG7を始めとする国際社会と緊密に連携しながら、強力な対露制裁を継続しつつ、ウクライナ支援を進めていくことを改めて確認しました。
  • (2)両外相は、4日の我が国上空を通過する弾道ミサイル発射を含め、北朝鮮が9月末からの短期間で7回という極めて高い頻度で弾道ミサイルの発射を行っていることは、日本の安全保障にとって重大かつ差し迫った脅威かつ、国際社会に対する明白かつ深刻な挑戦であるとして、強く非難しました。その上で、両外相は、国連安保理決議に従った北朝鮮の完全な非核化に向け、連携することで一致し、「瀬取り」対応や、拉致問題を含む北朝鮮への対応において引き続き連携していくことを確認しました。
  • (3)両外相は、東シナ海や南シナ海における力を背景とした一方的な現状変更の試みに強く反対し、中国をめぐる諸課題への対応に当たり、引き続き連携していくことを確認しました。
  • (4)両外相は、経済的威圧への対応及びTPP11についても率直な議論を行い、緊密に連携していくことで一致しました。
(参考)別添PDF


発信元サイトへ