外務省・新着情報

令和4年10月28日
  1. 10月27日(米国東部時間、日本時間28日未明)、米国防省は、「核態勢の見直し(NPR: Nuclear Posture Review)」を公表しました。
  2. ロシアの核戦力増強や、同国によるウクライナ侵略及び核兵器の使用の威嚇、北朝鮮による核・ミサイル開発の進展や、核・ミサイル戦力等を含む中国の軍事力の強化・近代化等、安全保障環境が一層厳しさを増す中、今回のNPRは、米国の抑止力の実効性の確保と我が国を含む同盟国に対する、核抑止を含めた、力強く信頼性のある拡大抑止へのコミットメントを改めて明確にしています。我が国は、このような厳しい安全保障環境に関する認識を共有するとともに、米国のこのような方針を示した今回のNPRを強く支持します。
  3. 我が国としては、今後とも、日米拡大抑止協議を含む様々なレベルで、核抑止を含む拡大抑止について緊密に協議を行い、日米同盟の抑止力を強化していく考えです。
  4. また、今回のNPRにおいて、米国は、核兵器の役割低減という目標に改めて言及しつつ、軍備管理、核不拡散及び核リスク低減に重点を置いた包括的でバランスのとれたアプローチを追求する旨言及するとともに、核兵器不拡散条約(NPT)体制の維持・強化及び核兵器の更なる削減を可能とする安全保障環境を追求することを表明しています。「核兵器のない世界」に向けた現実的かつ実践的な取組を進める我が国としては、効果的な抑止の態勢を確保しつつ、核軍縮・不拡散を推進する米国の姿勢を高く評価するとともに、具体的な核軍縮・不拡散の推進に向けて、引き続き、米国と緊密に協力していく考えです。

[参考]「核態勢の見直し(NPR)」
 米国の核政策、戦略、能力、戦力態勢を定めた報告書。今回のNPRは、1994年、2002年、2010年及び2018年に次ぐ5回目の報告書。


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