農林水産省・新着情報

野村農林水産大臣記者会見概要

日時 令和4年11月8日(火曜日)8時47分~8時56分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • 高病原性鳥インフルエンザについて
  • 牛乳・乳製品の値上げによる消費への影響について
  • 農林業センサスの農業集落調査の廃止方針について

質疑応答

  • 高病原性鳥インフルエンザについて

記者

  鳥インフルエンザについてお伺いします。10月の末に発生しまして、比較的早い発生でした。岡山、北海道などでも相次いでおります。現状認識についてまず伺いたいのが一つです。それからもう一つは卵価への影響の可能性について伺います。2シーズン前は900万羽以上の殺処分があり、多くは採卵鶏でして、いくつかの条件も重なって卵価にも影響したと伺っています。今後の成り行き次第かと思いますが、鳥インフルエンザ、今シーズン、もしその卵価の影響に関する御見解などございましたら、よろしくお願いします。

大臣

  例年になく早く、10月に発生したというのは初めてでございまして、まず岡山、北海道、香川、茨城という形で拡大をいたしておりまして、私の方からも、各地方の知事宛にこの感染の拡大をぜひ押さえ込んでいただきたいと。私が会いましたのは岡山の知事とお会いしました。そしてあとは、副大臣なりに飛んでいただきまして、知事との話し合いをさせていただいて、2例目が岡山、北海道で出ましたけど、2例目のところには行かないで、1例目が出たところは必ず三役が行ったり、あるいは知事にお会いして、そのことを強く申し上げているところでございます。ただ前も申し上げましたように、いくら声をかけても、農家の皆さんが飼養管理をきちっとやっていただかないとこういう事態になるんだなというのを、また今回も改めて思い知らされたと思います。それから、二つ目の御質問でありますが、鶏卵価格のお話がありましたけれども、今採卵鶏は全体で1億4000万羽程度おりまして、今のところは感染した鶏は(全体の)1%ぐらいでございますので、鳥インフルによる卵価への影響というのはないというふうに思いますが、これは需給の問題でありますから、今少し価格が上がってきたなと。これは鳥インフルの影響なのか、あるいは需給バランスの問題なのかちょっと分かりませんが、現在のところ1%程度では大きな影響はないと、こんなふうに思っております。もし影響が出るようであれば、今の親鳥の採卵する時期をもう少し延ばすとか、こういう形でやろうと思っておりますが、まだそこまでやるところまできておりませんので、このまま収まってくれないかなと、こんな希望を持っております。

  • 牛乳・乳製品の値上げによる消費への影響について

記者

  生乳の価格の件なんですけれども、11月1日の牛乳・乳製品の値上げから1週間が経ちまして、まだちょっと公式のデータは出てきてないところではありますが、消費への影響を現在どのように受け止められているかというのと、まだちょっと対応については話せない部分もあるかと思いますが、今後の対応について、可能な範囲でお伺いできればと思います。

大臣

  今御指摘のように(引上げから)ちょうど1週間が経過いたしまして、役所の人たちもスーパーに行ったり、小売りの価格の動向を今調査しておりますけれども、まとまったものはございません。それで聞いてみましたら、(価格を)上げているところ、据え置いているところ、まちまちだということでありまして、もう少し様子を見ないと、この乳価で、牛乳がどのぐらい、あるいは(乳)製品(の価格)が上がってきたのかというのは、もうしばらくしないと正式な数字というのは出せないと、こんなところでありますので、もうしばらくお待ちください。

  • 農林業センサスの農業集落調査の廃止方針について

記者

  農業集落調査についてお伺いします。農林業センサスの農業集落調査について、農水省は2025年の調査から廃止の方針を示しています。一方で研究者などは強く反対しており、調査継続を求める声が上がっています。農水省として調査を廃止したい理由を改めてお聞かせください。また反対の声を受けて、現時点で廃止方針を見直す考えはあるかどうかについても教えてください。

大臣

  なぜ止めたいかというまずその理由でありますが、全国でこの集落の調査というのは、14万農業集落を調査するんですが、そのうちの5万集落について市町村から調査対象者の情報が得られないと。これは個人情報に関する問題だからできませんということを5万件、市町村から言ってまいりました。なぜこれが個人情報なのかと言いますと、例えば、集落で何がありましたか、どういう話し合いがありましたかというのを聞いているんですけど、これをやっぱり知っているのは集落の、いわば長のような人でないと分からないんです。その人の名前を教えてくれとこういうふうにしてやっているんですが、それを市町村が(個人情報保護の関係で)教えてくれなかった。それが5万件であります。ですから、14万のうちの5万ですから、3分の1ぐらいが教えてもらえなかった。そこでどうしたか。農政局の職員が聞き回って、そしてようやくこれが調査として、数字としては表に出せるものが取れたということですが、今回もそういうことをやるかということを内部で検討して、それに類似したものは他の個人の国の調査の中で分かっていると。ある程度把握できるということもありまして、止めようかということになったんですが、それが新聞に出た途端に学者の皆さん方から相当の反発というか、クレームが届きまして、もういっぺん検討し直そうということで現在、農林業センサス研究会というのに学者の皆さんも入ってもらったりしながら、学者の人などそういう方々を主にして研究会で検討しておりますが、今回は実質的に調査を継続するということにしました。いろんな非常に重要な情報だということを皆さんからも提言をいただいておりますから、完全にこれを廃止というわけにはいかないだろうと。ではどうするかということで、それぞれ今度はセンサスの中で各個人からそういうものを集めて、調査票の調査様式の中にそれを入れ込んで、集落の長のような人からの聞き取りはもうやめると。こういうようなことで実質的には結果として同じような答えが出てくるんだろうと思いますので、御指摘については実質的に調査を継続する案を本日開催します第3回のセンサスの研究会で御提案して御了解をいただこうかなとこんなふうに思っています。以上です。

報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上

 

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