外務省・新着情報

令和4年11月12日
旧グラバー住宅を視察している林外務大臣
林外務大臣と、車座対話に参加した参加者一同で記念撮影を行った様子
林外務大臣が、長崎駅において駅長による西九州新幹線に関する説明を受けている様子

 11月12日、林芳正外務大臣は、地方の魅力を世界に発信する「地方を世界へ」プロジェクトとして10か国の駐日外交団と共に長崎県を訪問したところ、概要は以下のとおりです。この訪問には、武井俊輔外務副大臣が同行しました。
 「地方を世界へ」プロジェクトは、外務大臣及び外務副大臣が、駐日外交団と共に我が国の地方を訪れ、駐日外交団に地方の魅力を体験してもらい、また、地域の方々との対話を通じて地方への理解を深めてもらい、外交団から自国民への発信を促すことにより、インバウンド需要を喚起し、地域の更なる活性化を目指すものです。

1 旧グラバー住宅及び大浦天主堂視察

旧グラバー住宅を視察している林外務大臣
林外務大臣一行が、旧グラバー住宅を視察している様子

 午前、林大臣は、大石賢吾長崎県知事、田上富久長崎市長及び駐日外交団と共に、世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産でもある「旧グラバー住宅」を視察し、バークガフニ名誉園長から日本の近代化にも貢献したグラバー氏の活動や旧グラバー住宅の歴史について説明を受けました。また、田上市長の説明を受けつつ、世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産である「大浦天主堂」の外観を視察しました。

2 (株)杉永蒲鉾視察

林外務大臣が、(株)杉永蒲鉾を訪問し、関係者と記念撮影を行っている様子
林外務大臣が、長崎伝統の蒲鉾の製造工程現場を視察している様子

 この後、林大臣は、大石長崎県知事、田上長崎市長及び駐日外交団と共に、九州でもトップクラスの生産量を誇り、海外への輸出も行う(株)杉永蒲鉾を訪問し、長崎伝統の蒲鉾の製造工程現場を視察しました。

3 大石長崎県知事、田上長崎市長、地元経済関係者及び駐日外交団との意見交換会

林外務大臣が、長崎県経済関係者と意見交換を行っている様子
意見交換会に参加した、林外務大臣、大石長崎県知事、田上長崎市長、地元経済関係者及び駐日外交団

 林大臣は、大石長崎県知事、田上長崎市長、長崎の経済関係者及び駐日外交団と共に、地元食材を使った昼食をとりながら、長崎の魅力を地域経済の活性化に繋げていくための効果的な発信について意見交換を行いました。

4 車座対話

車座対話が行われている様子
車座対話で市民と対話している林外務大臣の様子

 午後、林大臣は、国際交流、観光、文化芸術、特産物の海外展開、スタートアップ企業、核軍縮に関する活動等の多様な分野で長崎を拠点に活躍される、若者を含む10名の方々との間で、「長崎を世界へ」をテーマに車座対話を実施しました。
 林大臣から、ロシアによるウクライナ侵略も踏まえ、核軍縮・不拡散等の外交課題に対する我が国の取組等を紹介し、参加者からは、自らの経験に基づく様々な意見・提言が寄せられ、活発な意見交換が行われました。
 最後に、林大臣から参加者に対して、「ひと」「こと」「もの」の世界への発信に向けて外務省の様々なメニューも活用いただき、若い力も発揮しつつ、長崎の皆様の益々のご活躍を期待する旨述べました。

5 長崎駅長による西九州新幹線の案内

林外務大臣が、長崎駅において駅長による西九州新幹線に関する説明を受けている様子
林外務大臣が関係者と握手し、新幹線に乗り込む様子

 その後、林大臣は、大石長崎県知事、田上長崎市長及び駐日外交団と共に、長崎駅において駅長による西九州新幹線に関する説明を受けた後、実際に同新幹線に乗車しました。

[参考1]訪問日程の概要
  長崎市内視察(旧グラバー住宅、大浦天主堂、(株)杉永蒲鉾)
  地方自治体や地元経済界との意見交換
  長崎を拠点に活躍される方々との車座対話
  長崎駅長による西九州新幹線のご案内

[参考2]同行駐日外交団
 オランダ、シンガポール、タイ、インドネシア、ケニア、ポルトガル、ブラジル、マレーシア、ベトナム、アルゼンチン(10か国)

[参考3]視察先概要

  • (1)旧グラバー住宅及び大浦天主堂
     1859年の長崎開港後に来住したイギリス商人グラバー氏が居住した現存する我が国最古の木造洋風建築である旧グラバー住宅は、1961年に国の重要文化財に指定され、2015年には「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産としてユネスコ世界文化遺産に登録。
     大浦天主堂は1864年に建設された中世ヨーロッパ建築を代表するゴシック様式の教会で、1933年に国宝となり、原爆による損傷の修復が完了した後、現存する日本最古の教会建築として1953年に再度国宝に指定。2018年には「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産としてユネスコ世界文化遺産に登録された。
  • (2) (株)杉永蒲鉾
     1962年に創業、1986年に有限会社を設立し2014年に株式会社へ商号変更。長崎伝統の蒲鉾をはじめ、惣菜・業務用商品などを製造・販売。水産練製品の製造・販売は九州でもトップクラスであり、海外(シンガポール、香港、台湾等)への輸出も行っている。
  • (3)西九州新幹線
     2022年9月23日に開業し、武雄温泉~長崎間の約66キロを最速23分で結ぶ路線。武雄温泉駅で新幹線「かもめ」と在来線特急「リレーかもめ」を同じホームで乗り換える「対面乗換方式」により博多と長崎を最速で1時間20分で結んでいる。西九州地区と福岡・中国・関西地区との更なる交流拡大をもたらし、西九州地区の振興と発展に大きく貢献するだけでなく、既に開業した鹿児島ルートと連携することにより、九州地域全体の更なる浮揚に重要な役割を果たすことが期待されている。

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