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令和4年11月13日
ASEANグローバル対話が行われている様子 第2回ASEANグローバル対話(写真提供:内閣広報室)
ASEANグローバル対話に出席している、岸田総理大臣の様子 第2回ASEANグローバル対話(写真提供:内閣広報室)

 現地時間11月13日午前8時20分(日本時間午前10時)から約1時間50分、カンボジア・プノンペンにて第2回ASEANグローバル対話(議長:フン・セン・カンボジア首相)が開催され、岸田文雄内閣総理大臣が出席したところ、概要は以下のとおりです。
 ASEANグローバル対話は議長国カンボジアのイニシアティブにより開催されたものであり、第1回はカンボジアが前回ASEAN議長国を務めた2012年に開催されました。第2回の今回は、「ポスト・コロナの包括的経済回復」をテーマに掲げ、ASEAN加盟国及び対話国・地域の首脳と国際機関の長が参加しました。

1 議長開会挨拶

 はじめに、議長であるフン・セン首相が以下のとおり開会挨拶を行いました。

  • (1)ポスト・コロナの包括的経済回復のため、非常に厳しい道のりではあるが、皆が共有する課題に共同で対処する必要がある。
  • (2)そのためには全てのステークホルダーが参加する必要があることから、第2回ASEANグローバル対話を開催した。
  • (3)今回の対話の二つのトピックである、(ア)包摂的経済回復に向けた協働、(イ)ポスト・コロナ時代の強靱で持続可能なASEANの建設、について実り多い議論を行いたい。

2 岸田総理大臣発言

 岸田総理大臣は概要以下のとおり述べました。

  • (1)日本とASEANは、半世紀に亘り、心と心の繋がる真の友人として地域の平和と安定、繁栄のために協力し、アジア通貨危機、インド洋大津波、東日本大震災、新型コロナ感染拡大といった大きな危機の際には、互いに手を差しのべてきた。
  • (2)日本は、ASEAN一体性・中心性を一貫して強く支持し、「ASEAN包括的復興枠組」の実施を支援しており、コロナ禍からのASEAN各国の経済回復に寄与すべく、総額2,950億円の財政支援円借款を供与している。日本はこれからもASEANと共に、ポスト・コロナ時代の包摂的で強靱で持続可能な回復を目指して歩んでいく。
  • (3)日本は連結性、保健、気候変動、防災、食料安全保障、人的交流といった幅広い分野で日・ASEAN間の協力を強化していく。
  • (4)来年が日ASEAN友好協力50周年の歴史的節目であり、東京で特別首脳会議を開催し、日ASEAN関係の将来のビジョンを共同で打ち出したい。

3 各国・国際機関の発言

 その他の国・国際機関からは、概要以下のような発言がありました。

  • (1)包摂的経済回復及びポスト・コロナ時代の強靱で持続可能なASEANの建設のためには、サプライチェーン等の連結性強化、感染症対策やユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)等の保健分野、エネルギー移行等の気候変動対策、防災、食料安全保障、人材育成、女性のエンパワーメント、中小企業支援といった短期・長期の様々な課題があり、こうした課題への対処には、国際的な協働が欠かせないという趣旨の発言が多くありました。
  • (2)ASEAN各国からは、対話国及び国際機関との連携強化について強い期待が表明されました。
  • (3)対話国及び国際機関の側からもASEANとの協力への積極的な姿勢が示されました。

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