外務省・新着情報

冒頭発言

林大臣のAPEC閣僚会議出席

【林外務大臣】私(林大臣)から1件。11月の16日から18日まで、APEC閣僚会議に出席するため、タイのバンコクを訪問いたします。APEC閣僚会議が対面で開催されますのは、4年ぶりということになります。
 今回の会合においては、ポスト・コロナにおける経済成長に向けまして、貿易と投資が果たしうる役割や、食料・エネルギーの問題など、現下の国際情勢における重要課題につきまして、日本の立場と取組、これを積極的に発信してまいります。
 また、ロシアによるウクライナ侵略が継続する中で、アジア太平洋地域の経済発展の大前提として、平和と安定、これが不可欠であるというメッセージを発信する考えでございます。
 私(林大臣)からは以上です。

米中首脳会談、日中首脳会談

【NHK 岩澤記者】米中首脳会談について伺います。昨晩行われた米中首脳会談では、ウクライナ情勢などをめぐって意見が交わされ、台湾問題では平行線に終わりましたが、こうした米中の間での首脳会談が行われたことの受け止めをお願いします。また、今後、日中外相会談を含め、対中外交をどのように進めていくかも併せてお願いします。

【林外務大臣】まず、米中ですが、14日、インドネシアのバリ島におきまして、バイデン大統領と習近平(しゅう・きんぺい)主席との間で、米中首脳会談が実施されたと承知しております。
 米国側の発表によりますと、会談では米中関係、国境を越える課題、人権、台湾海峡情勢、ウクライナ情勢、北朝鮮情勢等にわたって、約3時間にわたって幅広い議論が行われたと承知しております。
 第三国間の会談についてコメントすることは差し控えたいと思いますが、その上で申し上げますと、この米中両国の関係の安定、これは国際社会にとっても極めて重要であると考えております。
 日本としては、引き続き同盟国たる米国との強固な信頼関係の下で、様々な協力を進めながら、中国に対して大国としての責任を果たしていくように、働きかけていきたいと思っております。
 また、日中でございますが、岸田総理は17日にAPEC首脳会議の機会に、習近平中国国家主席と日中首脳会談を行う予定でございます。
 日中間には、現在でも様々な可能性と共に、数多くの課題や懸案がありますが、主張すべきは主張し、責任ある行動を求めつつ、諸懸案も含め対話をしっかりと重ねて、共通の課題については協力する、という「建設的かつ安定的な日中関係」、これを日中双方の努力で構築していく必要があると考えております。これに向けて対話を進めていく会談にいたしたいと思っております。
 また、日中外相会談について、現時点で決まっていることはございませんけれども、今申し上げました、「建設的かつ安定的な日中関係」の構築に向けまして、首脳のみならず、自分と、私(林大臣)自身と王毅(おう・き)国務委員との外相会談を始め、各分野・各層で、重層的なやり取りを行っていくことが重要だと考えております。

米国中間選挙

【毎日新聞 宮原記者】米国の中間選挙について伺います。中間選挙では、バイデン大統領が率いる民主党が、上院で半数を獲得することが確実となりました。一時は、上院の半数獲得は厳しいという見方もありましたが、半数獲得により、上院の主導権を維持し、バイデン大統領の後半2年の政権運営にプラスに働くとみられています。受け止めをお願いします。

【林外務大臣】米国の中間選挙では、引き続き開票が行われておりますけれども、上院では、民主党が半数を獲得するということが確実な情勢であります。
 米国内の選挙に関わる事項にコメントすることは差し控えたいと思いますが、我が国としても、関心を持って注視しております。
 その上で申し上げますと、日米同盟は揺るぎがなく、その重要性については、民主党、共和党問わず、共通の認識が存在しておりまして、選挙の結果が、日米関係の重要性に影響を及ぼすことはないと、こういうふうに考えております。

日英円滑化協定

【インディペンデント・ウェブ・ジャーナル 濱本記者】11月6日付のフィナンシャル・タイムズが、「台湾有事に備え、12月に、日本と英国が、軍事協力強化のための協定に署名する予定であり、英国防省の報道官は、協議は前向きに進んでいると発言した」と報じています。このような主権国家の根幹に関わる安全保障の方針について、国会あるいは国民間での議論もありません。安倍政権以降、台湾半島有事の際、日本は参戦するという方針が続いていますが、矢面に立たされるのは、米英などではなく日本です。しっかりとした国民的議論が必要ではないでしょうか。林大臣のお考えをお聞かせください。

【林外務大臣】今、お尋ねのありました記事で言及されている協定が、日英円滑化協定を指しているということでございますと、本年の5月の大枠の合意を経て、現在、両国間で交渉を進めておりますが、現時点では、この署名の時期について確たることを申し上げられる段階にはないということでございます。
 この協定は、共同訓練や災害救助といった、両国部隊間の協力活動の実施を円滑化すること等を目的としたものでございまして、特定の事態を念頭に置いたものではございません。締結した暁には、インド太平洋地域の平和と安定に対する、日英の継続的なコミットメントを強固に支えるものになる、ということが期待されるところでございます。

日中首脳会談

【時事通信 田中記者】先ほどの日中首脳会談の関係で確認なんですけれども、これに、大臣、ご同席されるご予定とか、お考えがあるかどうか教えてください。

【林外務大臣】この日中首脳会談には、私(林大臣)も同席する予定でございます。

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