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2022年11月18日

11月14日から18日にかけて、IAEA(国際原子力機関)の関係者が日本を訪れ、東京電力福島第一原子力発電所におけるALPS処理水の安全性に関するレビューが行われました。

11月14日から11月18日にかけて、IAEA(国際原子力機関)の原子力安全・核セキュリティー局のグスタボ・カルーソ調整官(Mr. Gustavo Caruso, Director and Coordinator for the Fukushima ALPS project, in the Department of Nuclear Safety and Security of the International Atomic Energy Agency)を含む7名のIAEA職員と、9名の国際専門家(アルゼンチン、中国、韓国、フランス、マーシャル諸島、ロシア、英国、米国、ベトナム)が日本を訪れ、東京電力福島第一原子力発電所におけるALPS処理水の安全性に関するレビューが行われました。

ALPS処理水の安全性に関するレビューミッションは、IAEAとの間で昨年7月に署名したALPS処理水の取扱いに係るレビューの包括的な枠組みに関する付託事項(TOR)に基づき実施されるもので、今回で2回目になります。第1回は本年2月14日から18日にかけて行われました。

IAEA職員及び国際専門家は、ALPS処理水の海洋放出の安全性について、IAEA国際安全基準に基づいて、評価・レビューを実施しており、レビュー会合の結果及び東京電力福島第一原子力発電所の現地調査の概要は、以下のとおりです。

(1)経済産業省及び東京電力との会合

第1回レビューミッションでも議論された、以下の8つの項目についてレビューが行われました。

  1. 横断的な要求事項と勧告事項
  2. ALPS処理水/放出水の性状
  3. 放出管理のシステムとプロセスに関する安全性
  4. 放射線環境影響評価
  5. 放出に関する規制管理と認可
  6. ALPS処理水と環境のモニタリング
  7. 利害関係者の関与
  8. 職業的な放射線防護

特に、本年11月14日に東京電力が原子力規制委員会に提出した「福島第一原子力発電所特定原子力施設に係る実施計画変更認可申請書」の内容や改訂版放射線環境影響評価報告書等について、IAEAの安全基準に基づいて、専門的な議論が行われました。これらの文書には、放出を管理するための組織体制の変更や、処理水中の測定対象核種の改善などが含まれています。
今回のレビューにおけるIAEA派遣団からの指摘は、これまでの意見交換における指摘と併せて、東京電力による放射線環境影響評価報告書の見直しに反映され、内容の一層の充実が図られます。

今回のレビューの結果については、来年初旬を目途にIAEAから報告書として公表されることが見込まれています。

IAEA派遣団


会合の様子

(2)東京電力福島第一原子力発電所の現地調査

11月16日、カルーソ調整官をはじめとするIAEA職員及び国際専門家は、東京電力福島第一原子力発電所を訪問し、レビューの対象となる多核種除去設備(ALPS)、希釈放出前に処理水に含まれる放射性物質の濃度を確認する測定・確認用のタンク群、処理水の希釈用設備や放出設備の設置が予定されている港湾部の工事状況等の現地確認を行いました。

福島第一原子力発電所現地調査の様子

関連リンク

関連ウェブサイト

担当

資源エネルギー庁 
原子力発電所事故収束対応室調整官 田辺
担当者:泉井 大塚

電話:03-3501-1511(内線 4441)
03-3580-3051(直通)
03-3580-0879(FAX)

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