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令和4年12月3日

 12月3日、三田共用会議所において、ハイブリッド形式で「国際女性会議WAW!2022」を開催しました。同会議にはヨハネソン・アイスランド大統領、サンドゥ・モルドバ大統領、バフース国連女性機関(UN Women)事務局長をはじめとする各国、国際機関の要人、国内外の様々な分野で活躍する方々が参加しました。

  1. 6回目となる今回のWAW!2022では、「新しい資本主義に向けたジェンダー主流化」をメインテーマに、ジェンダー平等が実現されたより良い社会作りに向けた意見交換が行われました。
  2. 冒頭、岸田文雄内閣総理大臣による基調挨拶、グドゥニ・ヨハネソン・アイスランド共和国大統領、シマ・バフース国連女性機関(UN Women)事務局長による基調講演が行われたほか、閣僚級が集うハイレベル・ラウンドテーブルが開催されました。また、ヒラリー・クリントン元米国国務長官、ジャシンダ・アーダーン・ニュージーランド首相、ウルズラ・フォン・デア=ライエン欧州委員会委員長、、サンナ・マリン・フィンランド共和国首相、ジーナ・レモンド米国商務長官、アン・ハサウェイUN Women親善大使等、世界の活躍する女性たちから寄せられたビデオ・メッセージが共有されました。さらに、あらゆる政策にジェンダーの視点を取り入れる「ジェンダー主流化」の観点から、10の分科会を設置しました。さらに、地方及び若者をテーマとした2つの特別セッションも設けられ幅広い議論が行われました。今回のWAW!では、初の試みとして、オンラインで傍聴することを可能としたほか、日本国内の22か所のサテライト会場とつなぎ、このうち、4つのサテライト会場(北海道、青森県、福島県及び和歌山県)において双方向の参加ができるようにしました。
  3. 開会挨拶
     冒頭、岸田総理大臣は、「ジェンダー主流化」を取り入れた「成長と分配の好循環」を推し進める岸田政権の取組について紹介しました。また、国内の男女共同参画に向けた取組だけでなく、国際開発協力においても、例えば、アフガニスタンや戦火のウクライナから逃れてきた女性たちへの一時避難施設の提供などを行っていることを紹介しました。また、今年のWAW!において、「女性の経済的自立」をその中核とする「新しい資本主義」の理念の下、多岐にわたる諸課題について議論を行い、これらをジェンダーの視点から結びつけることで「ジェンダー主流化」を加速させていきたいとの期待を示しました。最後に、ジェンダーの取組により多くの男性を関与させるよう主導していくとともに、誰しもが生きがいを感じられる社会の実現のための重要な契機となることを期待している旨述べました。
  4. 基調講演
    (1)グドゥニ・ヨハネソン・アイスランド共和国大統領から、ジェンダー・ギャップ指数第1位のアイスランドにおけるジェンダー平等に向けた取組や男性の関心や関与の拡大の重要性について講演を行いました。

    (2)9月にHeForSheチャンピオンに就任した岸田総理大臣に対して記念品を贈呈したバフース国連女性機関事務局長からは、岸田総理のチャンピオンへの就任とHeForSheキャンペーン等のジェンダー平等の実現に向けた取組などについての紹介がありました。

  5. ハイレベル・ラウンドテーブル
     マイア・サンドゥ・モルドバ大統領、バドムンフ・バトツェツェグ・モンゴル外務大臣、マサゴス・ズルキフリ・シンガポール社会・家庭振興大臣、小倉將信国務大臣(女性活躍担当)、山田賢司外務副大臣、森まさこ内閣総理大臣補佐官(女性活躍担当)等が登壇し、「ジェンダー主流化」を推進するためにどのような取組が必要か、地方においてどのような問題が生じているか、次世代を担う若者たちの声をどう反映すべきかといった論点について、各国の取組等の紹介がなされつつ、活発な議論が行われました。
  6. 林外務大臣主催レセプション
     基調講演者・登壇者、有識者等を招待した林芳正外務大臣主催レセプションが行われました。
  7. 分科会
     あらゆる政策にジェンダーの視点を取り入れる「ジェンダー主流化」の観点から、10の分科会が設置され、加えて設けられた地方及び若者をテーマとした2つの特別セッションにおいて幅広い議論が行われました。分科会等の一覧は以下の通りです。

    [WAW!2022分科会等一覧]
    ・分科会1「男女間の賃金格差の是正」
    ・分科会2「女性と環境・グリーン社会 脱炭素化をジェンダーの視点から考える」
    ・分科会3「女性とデジタル・STEM教育」
    ・分科会4「男性の関心・関与の拡大」
    ・分科会5「意思決定プロセスへの女性の参画」
    ・分科会6「女性とスタートアップ 女性が起業することの意味を考える」
    ・分科会7「女性の存減と誇りを守る社会の実現」
    ・分科会8「女性の健康と経済」
    ・分科会9「女性の平和・安全保障への参画」
    ・分科会10「女性と防災」
    ・特別セッション1「女性と地方:WAW!版車座」
    ・特別セッション2「若者たちの声を聴く:未来への提言」

  8. クロージング・セッション
     各分科会のラポラトゥール(報告者)から、議論の概要及び提言について報告が行われました。森まさこ内閣総理大臣補佐官(女性活躍担当)が閉会挨拶を行い、一日の議論を総括するとともに、今回のWAW!を機に世代や地域を超えてジェンダー平等の実現と女性のエンパワーメントの促進に取り組んでいきたい旨述べました。
  9. 森まさこ内閣総理大臣補佐官・復興庁共催フェアウェル・レセプション
     基調講演者・登壇者、有識者等を招待し、森まさこ内閣総理大臣補佐官(女性活躍担当)と復興庁の共催によるフェアウェル・レセプションが実施されました。

[参考1]HeForSheキャンペーン
 ジェンダー平等の実現と女性のエンパワーメントの促進に向けた取組に男性の関心と関与を高めることを目的として国連女性機関(UN Women)が主導するキャンペーン活動。各界のトップを「チャンピオン」としている。岸田総理は、安倍元総理に続き、2022年9月にHeForSheチャンピオンに就任。

[参考2]
 岸田総理大臣挨拶全文(和文(PDF) 別ウィンドウで開く英文(PDF) 別ウィンドウで開く


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