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令和4年12月19日
首脳会談を前に、セネガルのサル大統領と握手する岸田総理大臣 日・セネガル首脳会談(写真提供:内閣広報室)
日・セネガル首脳会談が行われている様子 日・セネガル首脳会談(写真提供:内閣広報室)
岸田総理大臣とサル・セネガル大統領が共同で記者発表を行っている様子 共同記者発表(写真提供:内閣広報室)

 12月19日、午前11時05分から約35分間、岸田文雄内閣総理大臣は、実務訪問賓客として訪日中のマッキー・サル・セネガル共和国大統領(H. E. Mr. Macky SALL, President of the Republic of Senegal)と首脳会談を行い、共同記者発表を実施した後、午後0時05分から約60分間、ワーキング・ランチを行ったところ、概要は以下のとおりです。
 また、両首脳は、日・セネガル共同声明を発出しました。

1 総論

  • (1)岸田総理大臣から、日本とセネガルは、民主主義、法の支配等の基本的価値を共有する戦略的に重要なパートナーであり、第8回アフリカ開発会議(TICAD8)でのサル大統領の共同議長としての貢献に謝意を表明した上で、TICAD8の成果を日・アフリカ関係の更なる強化につなげたい旨述べました。
  • (2)これに対し、サル大統領から訪日を実現することができ嬉しいと述べるとともに、様々な分野において二国間関係を更に発展させ、国際社会において緊密に連携していきたい旨述べました。

2 二国間関係

  • (1)両首脳は、スタートアップや天然資源の開発を含む日本企業の投資や進出、日本が重視する「人への投資」、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)等の達成等に関する取組を引き続き推進するとともに、2025年大阪・関西万博及び2026年ダカール・ユース・オリンピック競技大会を始め幅広い分野で積極的に交流していくことを確認し、開発協力、ビジネス促進、人的交流を通じた包括的関係を構築していくことで一致しました。
  • (2)首脳会談終了後、両首脳立ち会いの下、円借款「教育セクターのための開発政策借款」及び無償資金協力「国立水産物分析所建設計画」に関する交換公文の署名式が、林芳正外務大臣とウリマタ・サール・セネガル共和国経済・計画・協力大臣(H.E. Mrs. Oulimata SAAR, Minister of Economy, Planning and Cooperation of the Republic of Senegal)との間で行われました。

3 国際場裏における協力

  • (1)岸田総理大臣から、世界のどこであれ、力による一方的な現状変更の試みを許してはならず、国際社会の一致した対応が必要であることを強調しました。その上で、岸田総理大臣から、日本は「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の取組を推進しており、セネガルとも協力していきたい旨述べました。
  • (2)岸田総理大臣から、ロシアのウクライナ侵略は、ウクライナの主権と領土一体性を侵害する暴挙であることを強調し、両首脳は、世界的な食料・エネルギー危機を招いているこの現状を一刻も早く終わらせなければならないことを確認しました。また、岸田総理大臣から、唯一の戦争被爆国として、ロシアによる核の威嚇は断じて受け入れることはできず、ましてや、その使用はあってはならない旨述べました。
  • (3)また、岸田総理大臣から、近年の国際社会におけるアフリカ諸国の役割の増大を踏まえ、アフリカのG20へのプレゼンスの拡大が重要との考えから、日本はアフリカ連合(AU)のG20加盟を支持することを表明しました。
  • (4)両首脳は、安保理改革を含む国連の機能強化が不可欠であるとの認識で一致しました。また、岸田総理大臣から、国連総会本会議で採択された核兵器廃絶決議案に対するセネガルの支持に謝意を表明しました。
  • (5)両首脳は、現実的なエネルギー移行が重要であり、今後とも緊密に連携していくとの認識で一致しました。
  • (6)両首脳は、経済的威圧や開発金融への対応、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応、核軍縮・不拡散、アフリカの平和と安定など、地域及び国際社会の諸課題についても議論するとともに、両国が引き続き連携していくことを確認しました。

[参考]
日・セネガル首脳共同声明(骨子(PDF) 別ウィンドウで開く和文(PDF) 別ウィンドウで開く仏文(PDF) 別ウィンドウで開く


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