外務省・新着情報

令和4年12月22日

 12月22日、東京電力福島第一原子力発電所(東電福島第一原発)のALPS処理水の取扱いに関する韓国政府向け説明会をテレビ会議形式で実施しました。日本側から、海部篤外務省軍縮不拡散・科学部長、湯本啓市経済産業省資源エネルギー庁原子力事故災害対処審議官のほか、原子力規制庁、環境省、水産庁、並びに東京電力が、また、韓国側から、ユン・ヒョンス外交部気候環境科学外交局長のほか、国務調整室、科学技術情報通信部、海洋水産部、原子力安全委員会等の関係省庁が参加しました。

  1. 説明会では、日本側から、11月14日に東京電力から原子力規制委員会に提出された東電福島第一原発に係る実施計画の変更認可申請(放射線環境影響評価報告書の改訂含む)及び11月14日から18日にかけて実施されたIAEAによる第2回ALPS処理水の安全性に関するレビューの概要について説明を行った後、出席者との間で質疑応答が行われました。
  2. 日本側から、上記のIAEAレビューについて説明する中で、日本はIAEAからの指摘事項を計画の改訂に反映しているとするIAEAの評価などに言及しました。また、日本側から、現在原子力規制委員会による審査が継続中であること、東京電力が設備の設置工事等を行った後、それらの設備が認可された実施計画通り適切に設置されているかなどを確認する原子力規制委員会の使用前検査を受ける必要があることなど、今後の国内プロセスを丁寧に説明し、引き続き、科学的根拠に基づき、韓国との意思疎通を行っていきたい旨述べました。
  3. 我が国としては、今後も関係省庁等が一体となって、ALPS処理水の安全性や東電福島第一原発の状況についての情報を国際社会に対して透明性をもって丁寧に説明していく考えです。

[参考1] ALPS処理水
ALPS(多核種除去設備(Advanced Liquid Processing System))等により、トリチウム以外の放射性物質について安全に関する規制基準値を確実に下回るまで浄化した水。さらにALPS処理水は、その後十分に希釈され、トリチウムを含む全ての放射性物質について安全に関する規制基準値を大幅に下回るレベルにした上で、海洋放出されることが想定されている。


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