外務省・新着情報

令和4年12月22日

 12月18日から21日まで、山田賢司外務副大臣はアルジェリア民主人民共和国及びモロッコ王国を訪問しました。この訪問の概要は以下のとおりです。

1 アルジェリア民主人民共和国訪問(12月18日~19日)

 山田賢司外務副大臣は、我が国政務レベルとして4年ぶりに、本年で我が国との国交樹立60周年を迎えたアルジェリア民主人民共和国を訪問し、以下のとおりアルジェリア政府要人との会談や日本企業関係者との懇談等を行いました。

(1)アマール・ベラーニ外務次官(H.E. Mr. Amar BELANI, Vice-Minister of Foreign Affairs and National Community Abroad)との会談

アマール・ベラーニ外務次官との会談

 山田副大臣から、今次訪問を契機に、経済をはじめ幅広い分野における協力関係を発展させ、伝統的に良好な二国間関係を更に強化していきたい旨述べました。これに対し、ベラーニ次官は、両国の国交樹立60周年に祝意を示し、両国間の租税条約交渉及び政府間合同経済委員会設立協定交渉が本年中に実質合意に至ったことを歓迎する旨述べました。両者は、国連安保理改革やアフリカの平和と安定を含め、国際情勢への対応について連携することで一致しました。北朝鮮について、山田副大臣から、同18日の2発の弾道ミサイル発射を含め、核・ミサイル活動の活発化を深刻に懸念していると述べるとともに、拉致問題解決に向けた理解と協力を要請しました。これに対し、ベラーニ次官からは、核・ミサイルの拡散を非難する旨の発言がありました。

(2)アフマド・ザグダール産業大臣(H.E. Mr. Afmad ZAGHDAR, Minister of Industry)との会談

アフマド・ゼグダール産業大臣との会談

 山田副大臣から、テブン大統領の主導するビジネス環境改善の取組を評価していることを伝えた上で、現地で操業する日本企業に対する支援を要請しました。また、2025年大阪・関西万博へのアルジェリアの参加表明に謝意を表明しました。これに対し、ザグダール大臣から、日本企業の活動が現地雇用の創出に貢献していることに対する謝意に加え、日本との更なる経済関係の強化への期待が表明されました。両者は、政府として両国の企業活動を支援し、経済界の交流を加速化させていくことで一致しました。

(3)ムハンマド・アルカブ・エネルギー・鉱業大臣(H.E. Mr. Mohamed ARKAB, Minister of Energy and Mines)との会談

ムハンマド・アルカブ・エネルギー・鉱業大臣との会談

 山田副大臣から、アルジェリアから世界の原油市場への安定供給に謝意を表した上で、更なる安定化に向けた協力を要請し、生産国・消費国双方の対話・連携の重要性を指摘しました。アルカブ大臣からは、テクノロジー分野での日本との協力を進めていきたい旨の発言がありました。また、両者は、再生可能エネルギー分野での協力可能性について意見交換を行いました。

(4)日本企業関係者との懇談

 山田副大臣は、アルジェリアに進出する日本企業関係者と懇談を行い、日本企業のニーズや経済交流を一層促進するための課題について聴取するとともに、二国間経済関係の更なる発展のための方途につき、意見交換を行いました。

2 モロッコ王国訪問(12月19日~21日)

 山田賢司外務副大臣は、外務省政務レベルとして約3年ぶりに、モロッコ王国を訪問し、以下のとおりモロッコ政府要人との会談や日本企業関係者との懇談等を行いました。

(1)ナースィル・ブリタ外務・アフリカ協力・在外モロッコ人大臣(H.E. Mr. Nasser Bourita, Minister of Foreign Affairs, African Cooperation and Moroccan Expatriates)との会談

 山田副大臣から、FIFAワールドカップ・カタール大会でのモロッコ代表の歴史的な快挙について祝意を表した上で、両国関係が様々なレベルでの活発な交流を通じ着実に発展してきたことは非常に喜ばしく、今後も要人往来や対話を通じて一層発展させていきたい旨述べました。これに対し、ブリタ大臣から、山田副大臣のモロッコ訪問を歓迎するとともに、モロッコと日本は、伝統的な王室皇室の友好関係を基礎に様々な分野で良好な関係を築いてきており、両国の協力関係を一層強化していきたい旨述べました。
 また、現在の友人、経済パートナーとしての良好な二国間関係を更に高める方途について議論を行いました。

(2)モフシン・ジャズリ首相付投資・公共政策統合・評価担当特命大臣(H.E. Mr. Mocine Jazoul, Minister Delegate to the Head of Government in charge of Investment, Convergence and the Evaluation of Public Policies)との会談

モフシン・ジャズリ首相付投資・公共政策統合・評価担当特命大臣との会談

 山田副大臣から、本年6月の訪日を含め、日本との経済交流促進に積極的に取り組んでいるジャズリ大臣に謝意を表明した上で、中東・アフリカ地域の重要なパートナーであるモロッコと、活発な要人往来や対話を通じ、経済・ビジネスを含む幅広い分野での協力を一層発展させていきたい旨述べました。これに対し、ジャズリ大臣から、多くの日本企業のモロッコ進出によって両国の経済関係が緊密化しており、特にモロッコ国内において成長の潜在性が高い戦略的産業である自動車、航空、再生可能エネルギー及び食品等の分野への日本企業の更なる投資を呼び込み、両国でウィンウィンの関係を築いていきたい旨述べました。また、山田副大臣から、日本企業のモロッコ進出を一層後押しするために、両国の官民が参加し、ビジネス環境の改善やスタートアップ支援を促進する二国間ビジネス対話を早期に立ち上げたい旨述べたところ、ジャズリ大臣から、政府レベルでも取り組み、二国間の投資・貿易の水準を一層引き上げていきたい旨述べました。

(3)日本企業関係者との懇談

 山田副大臣は、モロッコに進出する日本企業関係者と懇談を行い、日本企業のニーズや経済交流を一層促進するための課題について聴取するとともに、二国間経済関係の更なる発展のための方途につき意見交換を行いました。

(4)その他

モロッコ国内で操業する日本企業のワイヤー工場を視察

 山田副大臣は、モロッコ国内で操業する日本企業の工場を視察しました。


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