外務省・新着情報

令和5年1月4日

 令和4年12月29日、日本政府と国際原子力機関(IAEA)との間で、一昨年7月に署名されたALPS処理水の取扱いに係る包括的な協力枠組みに関する付託事項(TOR)に基づき、東京電力福島第一原発におけるALPS処理水の安全性レビューに関して作成された第3報告書が、IAEAから公表されました。

  1. 今回発出された第3報告書では、ALPS処理水の中の放射性物質に関するモニタリング、環境モニタリング及び東電福島第一原発の作業員の職業被ばくに係るデータの分析及び裏付けに関するIAEAの活動計画等について記されています。なお、IAEAは、昨年実施されたALPS処理水の安全性レビューミッション及び規制レビューミッションの所見に焦点を置いた2つの報告書を既に公表しています。
  2. 日本政府は、今後とも、ALPS処理水の放出の安全性レビューやモニタリング等の実施において、IAEAへの必要な情報提供を継続するとともに、ALPS処理水の取扱いについて、国際社会のより一層の理解を醸成していく考えです。

[参考1] ALPS処理水
ALPS(多核種除去設備(Advanced Liquid Processing System))等により、トリチウム以外の放射性物質について安全に関する規制基準値を確実に下回るまで浄化した水。さらにALPS処理水は、その後十分に希釈され、トリチウムを含む全ての放射性物質について安全に関する規制基準値を大幅に下回るレベルにした上で、海洋放出されることが想定されている。

[参考4]ALPS処理水安全性レビューに関するIAEA報告書
(1)第1報告書(英語)(PDF) 別ウィンドウで開く
昨年4月29日に公表された第1報告書は、同年2月に経済産業省及び東京電力に対して実施されたレビュー(放出されるALPS処理水の性状、海洋放出のシステムとプロセスの安全性、環境への放射線影響等の8つの異なる技術的分野が対象)の詳細を取りまとめたもの。
(2)第2報告書(英語)(PDF) 別ウィンドウで開く
昨年6月16日に公表された第2報告書は、同年3月に原子力規制庁に対して実施されたレビュー(政府の責任と役割、主要概念と安全目標、認可プロセス等の5つの技術的事項が対象)の詳細を取りまとめたもの。 



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