外務省・新着情報

令和5年1月26日
グルド国際エネルギー機関(IEA)チーフ・エネルギー・エコノミストと握手する山田外務副大臣

 1月23日、16時00分から約30分間、山田賢司外務副大臣は、ティム・グルド国際エネルギー機関(IEA)チーフ・エネルギー・エコノミストによる表敬を受けたところ、概要は以下のとおりです。

  1. 山田外務副大臣から、日本はエネルギー確保の点からも重要鉱物の調達の点からもIEAの役割を重視している旨発言しました。海外からの重要物質の調達が困難となった経験がある旨紹介する中で、サプライチェーンの強じん化が重要である旨指摘しました。また、ESG基準の普及に関連して、日本は重要鉱物資源産出地域への更なる支援を含めた政策を検討している旨発言しました。
  2. これに対し、ティム・グルドIEAチーフ・エネルギー・エコノミストは山田副大臣の指摘に賛同しつつ、経済的威圧への対抗手段の一つたり得る任意の備蓄については現在IEAでも議論が進んでおり、日本の経験から学べることは多く、IEAとしても今後も日本との協力を深化させたい旨発言がありました。また、鉱物資源産出地域に支援が行き渡るようにする取組はESG基準普及の観点からも大事であり、日本の取組は重要な役割を果たしている旨の発言がありました。
  3. 山田副大臣より、今年日本がG7議長国を担っており、重要鉱物資源についても議論していることに関して、サプライチェーンの脆弱性を特定し、その克服に寄与するアクションの議論をリードしていきたい旨発言しました。それに対して、グルド・IEAチーフ・エネルギー・エコノミストから、IEAはG7議長国としての日本の活動を支持しており、引き続きG7とも緊密に連携し、IEAとして協力を更に深めていきたい旨の発言がありました。
[参考1]国際エネルギー機関(IEA)の概要
  • (1) 第1次石油危機後の1974年に、キッシンジャー米国務長官(当時)の提唱を受けて、OECDの枠内における自律的な機関として設立された国際機関。石油供給途絶時の共同対応を主たる目的とする。
  • (2) 2022年3月閣僚理事会において、気候変動対策におけるエネルギーセクター主導、エネルギー移行期におけるエネルギー安全保障の確保、IEAファミリー強化、IEAリソースとして持続可能な拠出モデルへの移行として4つをIEAの新たなマンデートとして採択。
  • (3) 本部はフランスの首都パリに所在。
[参考2]ティム・グルドIEAチーフ・エネルギー・エコノミスト

  IEAによって発出されている、世界で権威のあるエネルギー分析である、「世界エネルギー展望(WEO: World Energy Outlook)の執筆に携わる。2021年7月より現職。


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