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令和5年1月30日
首脳会談を前に、ミツォタキス・ギリシャ首相と握手を行う岸田総理大臣 握手を交わす両首脳(写真提供:内閣広報室)
日・ギリシャ首脳会談が行われている様子 日・ギリシャ首脳会談(写真提供:内閣広報室)
岸田総理大臣とミツォタキス・ギリシャ首相が共同記者発表に臨んでいる様子 共同記者発表(写真提供:内閣広報室)

 1月30日、午後6時50分から約25分間、岸田文雄内閣総理大臣は、実務訪問賓客として訪日中のキリアコス・ミツォタキス・ギリシャ共和国首相(H.E.Mr. Kyriakos Mitsotakis, Prime Minister of the Hellenic Republic)と首脳会談を行った後、午後7時30分から約50分間、ワーキング・ディナーを行ったところ、概要は以下のとおりです。
 また、両首脳は、共同記者発表において「戦略的パートナーシップに関する日・ギリシャ首脳共同声明」を発出しました。

1 冒頭

  • (1)岸田総理大臣から、日本とギリシャは、基本的価値を共有する海洋国家であり、両国にとって法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化は共通の利益である旨指摘しつつ、「戦略的パートナー」としてギリシャとの二国間関係を強化し、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた取組を含め、一層緊密に連携していきたい旨述べました。
  • (2)これに対し、ミツォタキス首相から訪日を実現することができ嬉しいと述べるとともに、両国が「戦略的パートナー」として様々な分野において二国間関係を更に発展させ、国際社会において緊密に連携していきたい旨述べました。

2 二国間関係

  • (1)両首脳は、今般のミツォタキス首相の訪日を機に、二国間の租税条約の実質合意、両国の公的経済・金融機関間での覚書の締結、観光当局間の協力覚書の署名等、二国間経済関係における重要な進展があったことを歓迎するとともに、両国間のさらなる交流の促進を図ることで一致しました。
  • (2)また、岸田総理大臣から、EUによる日本産食品への輸入規制措置の早期撤廃に向けたギリシャの協力を改めて求めました。
  • (3)首脳会談終了後、両首相は、両国関係を新たに「戦略的パートナーシップ」に格上げする「戦略的パートナーシップに関する日・ギリシャ首脳共同声明」を発出しました。

3 国際情勢

  • (1)岸田総理大臣から、ロシアによるウクライナ侵略は明白な国際法違反であることを強調し、両首脳は、一刻も早くロシアの侵略を止めるため厳しい対露制裁と強力なウクライナ支援を推進していくことで一致しました。また岸田総理大臣から、唯一の戦争被爆国として、ロシアによる核の威嚇は断じて受入れられず、ましてや、その使用はあってはならない旨述べるとともに、本年のG7議長国として、対露制裁の抜け穴を防ぎ、着実に制裁の効果を実現させるためにも、国際的な取組においてギリシャと連携していきたい旨述べました。
  • (2)両首脳は、安保理改革を含む国連の機能強化が不可欠であるとの認識で一致しました。両首脳は、日本とギリシャが、国連をはじめとする国際場裏での協力を一層強化することで一致しました。
  • (3)両首脳は、経済的威圧を含む経済安全保障上の課題への対応や、不透明・不公正な開発金融、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応、東・南シナ海情勢、東地中海情勢など、双方が関心を有する地域及び国際社会の諸課題についても議論するとともに、両国が引き続き連携していくことを確認しました。

[参考]別添
 戦略的パートナーシップに関する日・ギリシャ首脳共同声明(骨子(PDF)別ウィンドウで開く和文(PDF)別ウィンドウで開く英文(PDF)別ウィンドウで開く


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