外務省・新着情報

令和5年1月31日
ストルテンベルグNATO事務総長と握手する岸田総理大臣 握手を交わす岸田総理(写真提供:内閣広報室)
ストルテンベルグNATO事務総長との会談の様子 会談に臨む岸田総理(写真提供:内閣広報室)
共同記者発表の様子 共同記者発表(写真提供:内閣広報室)

 1月31日、午後6時20分から約25分間、岸田文雄内閣総理大臣は、訪日中のイェンス・ストルテンベルグNATO事務総長(H.E. Mr. Jens Stoltenberg, Secretary General of the NATO)との間で会談を行うとともに、会談後の共同記者発表に続いて、午後7時10分から約55分間、ワーキング・ディナーを行ったところ、概要は以下のとおりです。また、今回の首脳会議に際し、共同声明が発出されました。

1 冒頭

  • (1)冒頭、岸田総理大臣から、昨年6月のNATO首脳会合以来の再会であると述べつつ、ストルテンベルグ事務総長の訪日に歓迎の意を示しました。
  • (2)岸田総理大臣から、現下の厳しい国際安全保障環境において、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向けた連携がこれまで以上に重要であり、日・NATO協力を一層強化していきたい旨述べました。
  • (3)ストルテンベルグNATO事務総長から、東京で対面協議を行うことができ嬉しい旨述べるとともに、日・NATO間の協力を引き続き促進していきたい旨述べました。

2 日・NATO関係

  • (1)岸田総理大臣から、日本の国家安全保障戦略の概要を説明し、ストルテンベルグ事務総長から、同戦略の策定に対して支持の意が表されました。
  • (2)双方は、予断を許さないウクライナ情勢やインド太平洋情勢を踏まえ、「自由で開かれたインド太平洋」の実現を含む法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化のため、日・NATO協力を更なる高みに引き上げていくことを確認しました。具体的には、サイバーなどでの協力を一層に進展させること、さらに、安全保障の裾野が広がる中、重要・新興技術、宇宙、偽情報などの分野でも、今後協力していく重要性を再確認しました。
  • (3)岸田総理大臣から、NATOがインド太平洋地域への関心と関与を深めていることを歓迎し、こうした関係の緊密化を踏まえて、独立したNATO代表部を設置する意向を伝えました。また、岸田総理大臣から、NATO理事会会合やNATO参謀長会合への日本の定期的な参加の意向を伝えるとともに、日・NATO間の緊密な意思疎通を推進していくことを確認しました。

3 国際・地域情勢

  • (1)双方は、ロシアによるウクライナ侵略をめぐる情勢について意見交換するとともに、ロシアによる核の脅威は断じて受け入れることはできず、ましてやその使用はあってはならないとの認識で一致しました。
  • (2)双方は、東アジア情勢についても意見交換し、東シナ海及び南シナ海における力による一方的な現状変更の試みへの反対を表明し、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調しました。
  • (3)双方は、北朝鮮情勢についても意見交換し、北朝鮮の核・ミサイル開発に対しては、安保理での強い対応とともに、同志国の結束した取組が重要であるとの認識で一致し、拉致問題を含む北朝鮮への対応においても緊密に連携していくことを確認しました。
[参考]共同声明(英文(PDF)別ウィンドウで開く仮訳(PDF)別ウィンドウで開く骨子(PDF)別ウィンドウで開く

発信元サイトへ