外務省・新着情報

令和5年1月31日
握手する両外相
第2回日・カタール外相間戦略対話の様子

 1月31日、午後6時30分から約90分間、林芳正外務大臣は、外務省賓客として訪日中のムハンマド・ビン・アブドルラフマン・アール・サーニ・カタール国副首相兼外務大臣(H.E. Sheikh Mohammed bin Abdulrahman Al-Thani, Deputy Prime Minister and Minister of Foreign Affairs of the State of Qatar)との間で第2回日・カタール外相間戦略対話を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、林大臣から、昨年のFIFAワールドカップ・カタール大会の成功に対する祝意を述べました。これに対して、ムハンマド大臣からは、ワールドカップにおけるサッカー日本代表の活躍を讃える発言がありました。
  2. 両大臣は、両国の包括的パートナーシップを更に発展させていくため、今回、第2回目となる日・カタール戦略対話を開催できたことは大変喜ばしい旨述べました。また、エネルギー分野のみならず、以下のとおり、政治・経済・安全保障等の幅広い分野で、一層の関係強化に取り組んでいくことで一致しました。
  • (1)政治
    • ア 両大臣は、今後も様々なレベルで、二国間対話を継続していくことを確認するとともに、国際場裡における様々な課題に協力して対応していくことを確認しました。   
    • イ 両大臣は、湾岸情勢、中東和平を含む中東情勢及び中国、北朝鮮等の東アジア情勢について意見交換を行いました。林大臣から、カタールによる中東地域安定のための仲介努力等を評価する旨述べるとともに、両大臣は拉致問題を含む北朝鮮に関する諸課題の解決に向けて協力していくことを確認しました。   
    • ウ さらに、両大臣は、ウクライナ情勢についても意見交換を行い、力による現状変更は受け入れられず、ロシアによるウクライナ侵略を非難することで一致するとともに、引き続き協調して対応していくことを確認しました。
  • (2)エネルギー・経済
    • ア 両大臣は、カタールから日本を含む各国への液化天然ガス(LNG)の安定的供給が極めて重要であることを確認するとともに、ムハンマド大臣から、引き続き、日本に対するLNGの安定供給にコミットしていくとの発言がありました。また、両大臣は、今後もクリーンエネルギー等を含むエネルギー分野において協力を強化していくことを確認しました。   
    • イ また、ビジネス環境整備及び投資強化のため、先般行われた事務レベルでのビジネス環境整備・投資作業部会を今後も継続していくことに加え、両国の投資活性化に向けた協議を実施していくことを確認しました。さらに、経済関係・観光促進等のため、カタール国民に対する事前登録制に基づく一般査証免除を早期に運用開始することを確認しました。ムハンマド大臣から、日本側の措置に対して歓迎の意が示され、両大臣は、今回の措置により、日本とカタール間の人的交流が更に拡大し、ひいては二国間関係の更なる強化につながることを期待する旨表明しました。
  • (3)安全保障
     両大臣は、防衛・安全保障分野での協力を一層強化するため、防衛当局間協議の立ち上げを歓迎するとともに、既存の安全保障対話とも連携していくことを確認しました。また、安全保障対話の開催に向けて、調整を加速することで一致しました。

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