外務省・新着情報

令和5年2月8日
新型コロナ対策(グローバル行動計画)に関する外相会合で発言している林外務大臣の様子
新型コロナ対策(グローバル行動計画)に関する外相会合のテレビ会議に出席している林外務大臣
新型コロナ対策(グローバル行動計画)に関する外相会合が行われている様子が移ったテレビ画面

 2月8日、午後10時から、林芳正外務大臣は、アントニー・ブリンケン米国国務長官(The Honorable Antony Blinken, Secretary of State of the United States of America)主催の「新型コロナ対策(グローバル行動計画)に関する外相会合」(テレビ会議形式)に出席したところ、概要は以下のとおりです。

  1. ブリンケン国務長官から、これまでのグローバル行動計画による取組の成果を振り返りつつ、新型コロナが感染拡大を続ける限り国際社会は依然としてリスクにさらされており、将来の脅威を予防し、検出し、対応するために必要な行動と連携を強化するため、引き続き、対処を続ける決意が示されました。また、その中で、日本が昨年7月の外相会合を共催したことや、日本によるコールド・チェーン体制の整備等の支援への謝意が示されました。
  2. 林大臣は、「グローバル行動計画(GAP)」の立ち上げから1年間での取組もあり、ワクチン接種の状況は大きく前進したが、依然、世界全体でのワクチンへの「公平なアクセス」の確保に向けて課題があり、取組を継続していく必要性を指摘しつつ、新型コロナの流行が急性期を過ぎた後を見据えた対策として、日本が行っているパンデミック基金への5,000万ドルの拠出、途上国の経済社会の活性化と人的往来の再開のための最大1億ドル規模での支援を紹介しました。
     また、5月に開催するG7広島サミットにおいても、国際保健は、その重要課題の一つであるとし、(1)グローバルヘルス・アーキテクチャの構築・強化、(2)より強靱、公平かつ持続可能なUHC達成への貢献、(3)ヘルス・イノベーションの促進を三本柱として議論を行うと述べ、引き続き、この分野でリーダーシップを発揮していく決意を表明しました。
  3. 本会合には、林大臣のほか、過去に本会合を共同開催したモメン・バングラデシュ人民共和国外務大臣、ベアボック・ドイツ連邦共和国外務大臣等の外務大臣に加え、テドロスWHO事務局長や欧州連合、アフリカ連合といった地域機関の代表含め、各国・地域・機関の代表が出席し、活発な意見交換が行われました。参加した各代表は、グローバル行動計画が、新型コロナ急性期を終わらせる上で重要な役割を果たした旨述べると共に、外交当局が、引き続き関与することが重要である旨、また、まだ残された課題はあるため、国際保健に係る国際協力を、政治的対話等を通じて推進していくことへのコミットメントを改めて確認しました。
[参考1]グローバル行動計画(Global Action Plan for Enhanced Engagement
  • (1)目的2022年中に新型コロナを収束させ、将来のパンデミックへの備えを強化するために、各国の具体的な取組を促進。
  • (2)行動計画の柱:以下の6つの取組から構成
    • ア ワクチン接種の推進
       ワクチン供与量の増加、政治的紐づけがなく使用期限まで十分な期間のあるワクチンの供給(COVAX経由)、ワクチン接種体制の整備、紛争地等人道的危機のある地域へのワクチン供与など
    • イ サプライチェーンの強靱性の強化
       医療物資の需給ギャップの是正、サージキャパシティの強化、重要物資をめぐる問題にかかる早期警戒システムの整備など
    • ウ 情報格差への対応
       誤情報や偽情報の撲滅、ワクチンへの信頼の向上など
    • エ 医療従事者の支援
       十分かつ質の高い個人用防護服(PPE)の提供やワクチン接種を含む医療従事者の環境改善、専門分野にかかる医療従事者のキャパビルなど
    • オ ワクチン以外のインターベンションの推進
       検査体制の改善、治療薬へのアクセスの改善など
    • カ 世界健康安全保障枠組みの強化
       世銀、IMF、WHOの取組への支援、新たな基金や枠組みの設立など
[参考2]林外務大臣メッセージ(日本語(PDF)別ウィンドウで開く英語(PDF)別ウィンドウで開く
[参考3]議長声明(原文(英語)(PDF)別ウィンドウで開く和文要旨(PDF)別ウィンドウで開く

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