外務省・新着情報

令和5年2月10日

 2月9日、東京電力福島第一原子力発電所(東電福島第一原発)のALPS処理水に関するPIF事務局及び専門家向け説明会を対面で実施しました。日本側から、外務省、経済産業省、原子力規制庁、及び東京電力が、また、PIF側から、シオネ・テキテキPIF事務局ガバナンス・エンゲージメント部長及びPIFが指名した専門家3名(アントニー・フッカー氏、ロバート・リッチモンド氏、フェレンツ・ファルノキ・ベレス氏)が参加しました。なお、同様の説明会は、昨年オンラインにて3回実施されています。

  1. 説明会では、日本側から、PIF側からの質問に対して、ALPS処理水の海洋放出計画に関する全体概要や放射線環境影響評価等の技術的な内容の説明を行いました。具体的には、(1)放射性物質を含む水の処理の全工程、(2)セシウム吸着装置によるセシウム及びストロンチウム除去、(3)ALPSの処理フローと除去性能、(4)海洋放出前の放射性物質の測定・評価、(5)測定・評価対象核種の見直し等について、科学的根拠に基づいた説明を行いました。
  2. 9日に本日議論した内容に対する理解をさらに深めていただくため、10日、PIF代表団は東電福島第一原発の視察を行いました。
  3. ALPS処理水の海洋放出は、2月6日、7日に実施されたブラウン・クック諸島首相をはじめとするPIF代表団と、岸田文雄内閣総理、林芳正外務大臣及び西村康稔経済産業大臣の会談の際も議論されており、日本とPIF事務局及び専門家は今後も、説明会を実施していくことで一致し、また日本はIAEAのレビューを受けつつ、太平洋島嶼国・地域に対し、高い透明性をもって科学的根拠に基づく説明を誠実に行っていきます。

[参考1] ALPS処理水
 ALPS(多核種除去設備(Advanced Liquid Processing System))等により、トリチウム以外の放射性物質について安全に関する規制基準値を確実に下回るまで浄化した水。さらにALPS処理水は、その後十分に希釈され、トリチウムを含む放射性物質の濃度について安全に関する規制基準値を大幅に下回るレベルにした上で、海洋放出されることが想定されている。

[参考3] 東京電力福島第一原子力発電所のALPS処理水の現状に関する太平洋諸島フォーラム(PIF)事務局向け説明会の開催実績

6月2日 第一回(オンライン)
6月16日 第二回(オンライン)
7月1日 第三回(オンライン)



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