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2023年2月13日

里見経済産業大臣政務官は、2月4日(土曜日)から11日(土曜日)までの日程で、南アフリカ共和国及びケニア共和国に出張しました。
南アフリカ共和国では、アフリカ鉱業投資大会(マイニング・インダバ2023)に出席し、日本とアフリカ諸国等との鉱業分野における協力推進に向けて基調講演を行うとともに、二国間会談を行いました。また、MSP(鉱物資源安全保障パートナーシップ)閣僚級会合に出席し、日本の取組について説明しました。
ケニア共和国では、昨年夏の大統領選を受け組閣された新内閣との関係構築のため、内閣筆頭官房長をはじめとする政府経済閣僚等と意見交換を行いました。各閣僚からは、日本企業のビジネス展開拡大や、更なる二国間関係強化への期待が示されました。

1.南アフリカ共和国

(1)アフリカ鉱業投資会議「マイニング・インダバ2023」への参加

南アフリカ共和国・ケープタウンにおいて、アフリカ諸国のほか、欧米、アジア等の政府関係者、投資家、資源関係企業が参加する世界最大級の鉱業投資会議「マイニング・インダバ2023」に参加し、日本とアフリカ諸国等との鉱業分野における一層の関係強化に取り組みました。詳細は以下のとおりです。

※インダバ(INDABA)とは、ズールー語で「重要な問題を議論する会議」を意味します。今回が29回目の開催です。

(2)JOGMECセミナー基調講演の概要

講演では、グリーントランスフォーメーション(GX)の推進のために必要な重要鉱物の安定供給確保に向け、日本政府として、日本企業のアフリカでの鉱業活動を資金面で強力に支援する準備があることや、アフリカ諸国に対する資源探査協力をさらに進めていくことを表明しました。


Mining INDABA 2023 JOGMECセミナーにおける基調講演

(3) MSP(Minerals Security Partnership:鉱物資源安全保障パートナーシップ)閣僚級会合への出席

MSP閣僚級会合ではMSPメンバー国とアフリカ諸国の閣僚級等が参加し、MSPメンバー国と資源国との連携強化策、責任あるサプライチェーン構築の在り方等について各国より発言がありました。里見大臣政務官からは、日本政府としてMSPの下で進められている高いESG基準による個別プロジェクト構築へ積極的に関与していくとともに、日本企業の鉱業分野投資を支援する予算も活用し、MSPメンバー国や資源国と連携して重要鉱物のサプライチェーンの強靱化、多角化に取り組んでいくことを表明しました。


MSP(鉱物資源安全保障パートナーシップ)閣僚級会合

(4) フランス バンジャマン・ガエゾ首相府戦略的鉱物・金属資源の供給に関する省庁間代表との会談

バンジャマン・ガエゾ代表との会談では、里見大臣政務官から、G7気候・エネルギー・環境トラックにおける重要鉱物分野での取組について協力を要請するとともに、JOGMECやJBIC等の政府機関とも連携し、二国間での重要鉱物分野の協力もさらに進めていきたい旨述べました。バンジャマン代表からは、G7気候・エネルギー・環境トラックにおける議長国・日本による議論のリードに対して感謝と支持が示されるとともに、二国間でもさらに協力関係を深めていきたい旨述べられました。

フランス バンジャマン・ガエゾ首相府
戦略的鉱物・金属資源の供給に関する省庁間代表との会談

(5)米国 フェルナンデス国務省次官と外務省山田副大臣との意見交換会

フェルナンデス国務省次官と外務省山田副大臣との意見交換会では、里見大臣政務官から、日本企業の取組を支援する予算措置はMSPメンバー国との協調プロジェクトにも活用可能であること等を紹介するとともに、G7気候・エネルギー・環境トラックにおける重要鉱物分野での議長国・日本による議論のリードに対して協力を要請しました。フェルナンデス次官からは、MSPでの日本政府の積極的な取組に感謝を示すとともに、G7気候・エネルギー・環境トラックにおける重要鉱物分野での日本による議論のリード対して支持する旨述べられました。

 
米国 フェルナンデス国務省次官と外務省山田副大臣との意見交換会

(6)南アフリカ共和国 パテル貿易産業競争大臣との会談

パテル貿易産業競争大臣との会談では、二国間経済協力等について意見交換を行いました。里見大臣政務官からは、安定的な電力供給等のビジネス環境整備の協力を呼びかけ、パテル大臣からは、グリーン水素や万博等での両国間の協力について関心が示されました。両者は、両国の経済関係の深化に向けて、引き続き連携していくことを確認しました。

南アフリカ共和国 パテル貿易産業競争大臣との会談

(7)コンゴ民主共和国 ンサンバ鉱山大臣との会談

ンサンバ鉱山大臣との会談では、里見大臣政務官からは、昨年12月にンサンバ鉱山大臣が訪日され、鉱業分野に関する共同声明発出、日本企業とのビジネスラウンドテーブル開催など精力的に活動いただいたことに感謝を伝えるとともに、コンゴ民主共和国への日本企業の投資を進めるため、実務者レベルでの日・コンゴ民の鉱業セミナーの開催に向け両国間での調整を加速していきたい旨述べました。ンサンバ鉱山大臣からは、鉱業セミナー開催に向け両国間で緊密に連携していくことが述べられ、また、日本の高い技術力を活かした探査での協力について関心が示されました。

コンゴ民主共和国 ンサンバ鉱山大臣との会談

(8)ナミビア共和国 アルウェンド鉱山エネルギー大臣との会談

アルウェンド鉱山エネルギー大臣との会談では、里見大臣政務官から、鉱業分野における二国間の協力関係を具体的に進めていくために、本年3月から4月にアルウェンド大臣を日本へ招聘し、ナミビアへ関心を持つ日本企業とのビジネスラウンドテーブルなどの開催を提案しました。アルウェンド大臣からは、日本招聘に対する謝意が示され、今後、日本でのビジネルラウンドテーブル等の開催に向けて具体的な調整を進めていくこととなりました。また、アルウェンド大臣からは、ナミビアの鉱業分野及び水素分野での課題が共有され、日本との今後の具体的な協力の可能性について言及されました。

ナミビア共和国 アルウェンド鉱山エネルギー大臣との会談

(9)ザンビア共和国 カブスウェ鉱山・鉱物開発大臣との会談

カブスウェ鉱山・鉱物開発大臣との会談では、里見大臣政務官から、鉱業分野における二国間の協力関係を具体的に進めていくために、本年5月以降にカブスウェ大臣を日本へ招聘し、ザンビアへ関心を持つ日本企業幹部とのビジネスラウンドテーブルなどの開催を提案しました。カブスウェ大臣からは、日本でのビジネスラウンドテーブルなどの開催に向け具体的な調整を進めていきたい旨述べられました。

ザンビア共和国 カブスウェ鉱山・鉱物開発大臣との会談

(10)ボツワナ共和国 モアヒ鉱物資源・グリーン技術・エネルギー安全保障大臣との会談

モアヒ鉱物資源・グリーン技術・エネルギー安全保障大臣との会談では、里見大臣政務官から、同国の鉱物資源の有望性について触れつつ、日本企業が参入できる投資機会の情報提供を依頼するとともに、JOGMECボツワナ・地質リモートセンシングセンターとBGI(ボツワナ地球科学機構)の共同調査への協力を要請しました。モアヒ大臣からは、JOGMECとBGIの関係を確固たるものとするため、長期的な協力関係を構築していきたい旨述べられ、日本との更なる連携の可能性が示されました。

ボツワナ共和国 モアヒ鉱物資源・グリーン技術・エネルギー安全保障大臣との会談

2.ケニア共和国 

(1) チェルグイ協同組合・中小企業開発長官との会談

チェルグイ協同組合・中小企業開発長官との会談では、里見大臣政務官より、日本のスタートアップを中心とする企業進出支援策や、産業人材育成に関する協力について説明し、日ケニアをはじめとするアフリカとのビジネス関係強化に取り組む旨述べました。チェルグイ長官からは、ケニアの中小零細企業が抱える課題が共有されるとともに、日本の取組も参考にした協同組合を通じた支援策や、日本の技術や経験を活かした協力について関心が示されました。

チェルグイ協同組合・中小企業開発長官との会談

(2)投資・貿易・産業省との意見交換会

里見大臣政務官は、アブバカール投資・貿易・産業省次官(投資促進担当)及びムクワナ同省次官(産業担当)と意見交換会を行いました。里見大臣政務官からは、経済産業省の対アフリカ経済関係強化のための支援策を紹介しつつ、日ケニア経済関係の深化を踏まえ、二国間の対話の重要性を指摘、その更なる強化について提案し、ケニア側から賛意を得ました。ケニア側は、投資促進についてアブバカール次官から、モンバサ経済特区への日本企業進出や、日ケニア企業間の連携への期待が示されました。また、産業協力について、ムクワナ次官から、ケニア製造業の高度化を目指した日本との継続した協力取組が紹介されるとともに、ケニアの産業多角化に向けて必要な技術や取組が共有され、日本との更なる連携への期待が示されました。

投資・貿易・産業省との意見交換会
(左から)岡庭大使、ムクワナ次官、里見政務官、アブバカール次官

(3)チルチル・エネルギー石油長官との会談

チルチル・エネルギー石油長官との会談では、里見大臣政務官から、エネルギー分野の日ケニア協力案件及びTICAD8で表明した日本政府の「アフリカ・グリーン成長イニシアティブ」につき説明、また、具体案件について課題を示し、解決を要請しました。チルチル長官からは、新政権におけるエネルギー政策の方向性が共有されるとともに、地熱を中心とするケニア及び周辺国の電力開発やネット・ゼロ達成に向けた日本との更なる連携の可能性について言及されました。

チルチル・エネルギー石油長官との会談

(4) オワロ情報・通信・デジタル経済長官との会談

オワロ情報・通信・デジタル経済長官との会談では、デジタル技術を活用したケニアにおける日本スタートアップビジネス展開支援の事例及びデジタルエコノミーにおける日ケニア連携事例を紹介し、引き続きデジタル分野をはじめとする二国間経済関係強化を後押ししていく旨述べました。オワロ長官からは、ケニア政府が取り組む重要なアジェンダの一つであるケニア全土のデジタルトランスフォーメーションにおける課題が共有され、日本企業の技術や知見を活用した戦略的なパートナーシップ構築への期待が示されました。

オワロ情報・通信・デジタル経済長官との会談

(5)ムダバディ内閣筆頭長官との会談

ムダバディ内閣筆頭長官との会談では、里見大臣政務官から昨年の就任祝いを伝え、外交関係樹立60周年を迎えた日ケニアの協力関係を更に発展させたい旨述べました。ムダバディ長官からは、日本のこれまでの協力取組への謝意、及びケニアの更なる経済発展に向けより広範な分野への投資等に対する期待が示されるとともに、同長官の職能である省庁横断的な課題に関する総合調整を通じて、日本に対しあらゆる協力を惜しまない旨申し出がありました。

ムダバディ内閣筆頭長官との会談

担当

  • 資源エネルギー庁 資源・燃料部 鉱物資源課長 有馬
    担当者:野崎、延時
    電話:03-3501-1511(内線4701)
    03-3501-9981 (直通)
    E-Mail:bzl-koubutsu-kokusai★meti.go.jp
    ※[★]を[@]に置き換えてください。
  • 通商政策局アフリカ室通商政策企画調整官 讃岐
    担当者: 鎌形、篠原、黒川
    電話:03-3501-1511(内線 3008)
    03-3501- 1588(直通)
    E-Mail:bzl-s-tsusei-africa★meti.go.jp
    ※[★]を[@]に置き換えてください。

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