農林水産省・新着情報

野村農林水産大臣記者会見概要

日時 令和5年2月28日(火曜日)8時39分~8時49分 於: 衆議院議員食堂
主な質疑事項
  • (大臣から)合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律の一部を改正する法律案の閣議決定について
  • 合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律の一部を改正する法律案について
  • 酪農経営対策について
  • 高病原性鳥インフルエンザによる鶏卵需給への影響等について

冒頭発言

大臣

  本日、私の方から1点だけ御報告がございます。先ほどの閣議におきまして、「合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律の一部を改正する法律案」が閣議決定されました。現行法では、合法性の確認等を確実に行う木材関連事業者を第三者機関が登録すること等により、合法伐採木材等の流通・利用を促進してきましたが、昨今の国際会合等でも違法伐採対策が課題として取り上げられるなど、更に取組を強化する必要があります。そのため、この法律案によりまして、まず初めに木材に接することとなる製材事業者や輸入事業者などの木材関連事業者に合法性の確認を義務付けること等により、違法伐採木材等の流通を抑制し、事業者が合法伐採木材等を利用できる環境を整備してまいります。本日の閣議で決定しましたので、本国会に提出することになりました。

質疑応答

  • 合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律の一部を改正する法律案について

記者

  今、冒頭発言にありました閣議決定したクリーンウッド法の改正について、今回の改正の理由とねらいを改めて教えてください。

大臣

  クリーンウッド法と今おっしゃいましたが、我々も長い法律名ですので、クリーンウッド法と言っています。合法伐採木材の流通、あるいは利用を促進するためには、国内の木材市場の最初の段階に位置する製材事業者や輸入事業者などの木材関連事業者による合法性の確認等が重要です。そのため、この法律案により、製材事業者や輸入事業者などの木材関連事業者に対して、木材等の譲受け等をする場合には、合法性の確認等、記録の作成・保存及び情報の伝達を義務付けます。また、素材生産販売事業者に対しては、木材関連事業者からの求めに応じて、伐採届等の情報提供を行うことを義務付けます。更に合法性の確認等の情報が消費者まで伝わるよう、小売事業者を木材関連事業者に追加し、登録を受けることができるように措置します。今までは違法伐採されたものではないのかも、なかなか確認ができていなかったのですが、今回は、合法性の確認等を記録の作成・保存、情報の伝達を義務付けます。できるだけ適正に伐採された木材を利用しようという考え方です。

  • 酪農経営対策について

記者

  話題変わって酪農の関係で二つ伺います。明日3月1日から、低能力牛の早期リタイアをする酪農家に15万円を交付する事業が始まりますけれども、改めてこの事業のねらいとか意義について教えていただきたいです。それから、先週金曜日、物価・賃金・生活総合対策本部で飼料高騰で特に収益性の悪化している酪農について必要な対応を行うことが報告されましたが、この対策の具体化に向けてどう取り組むか、よろしくお願いします。

大臣

  まず1点目ですが、今回の早期生産抑制の取組を国が後押しすることですが、これは前々から言ってきていますように、生乳需給のバランスが崩れて、生乳の廃棄が本当にあったのかどうか私も確認できていませんけれども、生乳余りということが言われていました。したがいまして、そういったことを踏まえて、生産者団体、農家の皆さん方が、自ら拠出して需給調整をしようと生産抑制の取組を行っていました。そこで、農家、生産者団体だけに任せるということではなく、我が省としても、1頭当たり15万円(の奨励金で)、生乳の需給の改善を図る観点から、生産抑制の取組を後押しするということです。
  それからもう1点は、前にも申し上げたように、今年の1月から3月までの(今年度第4四半期の)支援は、昨年の(今年度)第3四半期と同等になるように激変緩和措置をしなさいという総理の指示でした。(御質問の)その時(24日の対策本部)更に(総理から)指示があったのは、今年、1-3月が終わってからの4月以降について、これも激変緩和措置を検討しなさいという内容でして、具体的な内容、どういった制度を仕組んでいくのかは、今のところ検討中です。

  • 高病原性鳥インフルエンザによる鶏卵需給への影響等について

記者

  卵の価格についてお伺いします。今日、JA全農たまごの卸売価格、2月の平均が出るのですが、昨日までで327円とホームページで公表している1993年以降では去年12月の284円を超えて更に高い価格となる見通しです。この受け止めと、改めて農水省としてどのように対策を取り組まれていくのか、お願いします。

大臣

  (JA)全農たまごでMサイズの卵の卸売価格をホームページで公表していますが、平年比で189%の335円/キロと、2月27日現在ですが、高止まりしています。これは、ずっと申し上げてきていますけれども、鳥インフルエンザで(採卵鶏含め)殺処分を1,400万羽以上行っているものですから、非常に卵の需給が窮屈になっている証左です。しかしながら、生卵はスーパーとか小売のところで足りないとか、ないという話はあまり聞いていませんが、特に加工用(の卵)が非常に(供給が)窮屈になっていて、商品の製造を取り止めたとか、お店で出すのを中止したとか、いろいろなお話は聞いております。これはすぐに解決するという話ではありませんので、(供給が回復するまで)半年、あるいは1年近くかかるのかもしれません。そこまでは(需要側に)少し窮屈な思いをさせてしまうかと思いますが、家庭の生食(用卵)については、できるだけ生産者の皆さん方に(鶏を)飼い増しをして、卵をたくさん産ませてくださいとお願いをしているところでして、今のところは何とか(需給が)回っているのではないかと思います。

報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上

 

発信元サイトへ