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2023年3月6日

2023年3月4日(土曜日)、経済産業省はアジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)閣僚会合を開催しました。併せて、3月3日(金曜日)には、AZEC構想における具体的な協力を創出・加速させるべく、AZEC官民投資フォーラムを開催しました。また、この機会に来日した各国閣僚等と、西村康稔経済産業大臣、中谷真一経済産業副大臣、里見隆治経済産業大臣政務官が会談を行い、脱炭素化に向けた協力等について意見交換を行いました。

1.アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)閣僚会合

閣僚会合では、議長である西村経済産業大臣がアジアの脱炭素の重要性、アジア・ゼロエミッション共同体構想及び日本の具体的な取組に関して発言し、西村環境大臣及び各国・国際機関の参加者から、脱炭素に向けた考え方やAZECへの期待等について、発言がありました。また、AZEC構想を提唱した岸田内閣総理大臣からビデオメッセージが寄せられました。そして、①「脱炭素」と「エネルギー安全保障」との両立を図ること、②「経済成長」を実現しながら、「脱炭素」を進めること、③カーボンニュートラルに向けた道筋は、各国の実情に応じた「多様かつ現実的」なものであるべきこと、という3つの共通認識を含む共同声明が合意され、「アジア・ゼロエミッション共同体」を枠組みとして立ち上げました。閣僚会合後には、今後の協力の議論と行動を進めていくうえで考慮する観点について、議長総括を発表しました。

2.AZEC官民投資フォーラム

官民投資フォーラムでは、アジアの閣僚や国営企業からは、脱炭素に向けたそれぞれの取組や日本との連携への期待について、日本企業9社からは脱炭素化に向けた技術や各社の取組について、また、日本の政府系機関等から関連する支援等について紹介がありました。また、本フォーラムに合わせて、再エネ、バイオマス、水素、アンモニア、LNG等多岐にわたる脱炭素分野での計28件ものMOUが新たに発表されました。

3.ベトナム ハー副首相兼天然資源環境大臣と西村大臣の会談

日越外交関係樹立50周年の記念すべき年に、ベトナム政府高官としては最初に訪日された同副首相との間で、アジアの脱炭素化をAZECの枠組みの下、両国で連携し、さらに協力を進めていくことで一致しました。

4.マレーシア ラフィジ経済大臣及び国営石油公社(ペトロナス)タウフィックCEOと西村大臣の会談

アジアの脱炭素化に向けて、AZECにおける両国の連携を確認するとともに、LNGの安定供給、マレーシアのカーボンニュートラル実現に向けたロードマップ策定支援や燃料アンモニア、CCSといった両国の脱炭素化に資するエネルギー協力について意見交換しました。

5.フィリピン ロティリヤ・エネルギー大臣と西村大臣の会談

LNGや燃料アンモニア分野における両国企業間の協力を歓迎するとともに、各国の事情に応じた脱炭素化の取組を進めること、カーボンニュートラルに向けた再生可能エネルギーの重要性を確認しました。 

6.タイ スパッタナポン副首相兼エネルギー大臣の会談

タイの国家エネルギー計画策定に向けた支援や、昨年11月に締結したLNGに関するMOUに基づく連携について議論しました。加えて、CCUSの技術協力に関するMOCを新たに締結しました。また、日ASEAN双方のスタートアップと大企業との協業によるオープンイノベーション創出を後押しするため、タイ投資委員会及びエネルギー省とともに、PTT(タイ石油公社)グループとの共催による「ファストトラック・ピッチ」をバンコクにおいて早期に開催することに合意しました。

7.インドネシア アリフィン・エネルギー鉱物資源大臣と西村大臣の会談

再生可能エネルギー、燃料アンモニア、天然ガスを含む多くの二国間のプロジェクトが生成されていることを歓迎するとともに、それぞれの進捗確認を行い、引き続きコミュニケーションを取っていくことで一致しました。

8.シンガポール ガン貿易産業大臣と西村大臣の会談

水素・アンモニア分野における両国企業間の協力を歓迎するとともに、LNGのトランジション燃料としての重要性を確認し、今後幅広いエネルギー分野のサプライチェーン構築に向けて協力を強化することで一致しました。また、アジアにおけるカーボンニュートラル実現を支えるファイナンスのあり方について議論を行いました。 

9.豪州 マクアリスター気候変動・エネルギー補佐大臣と中谷副大臣の会談

LNGや石炭の安定供給確保について理解を求めるとともに、「アジア・ゼロエミッション共同体」構想、水素・合成メタン・アンモニア・CCUSといったクリーンエネルギー分野における協力について議論を行いました。 (日豪水素サプライチェーン構築の立ち上げについて)
日本政府による支援の下、オーストラリアのビクトリア州と、産業の一大集積地である日本の川崎とを結ぶ、わが国初の水素サプライチェーンが立ち上がることとなりました。

3日、西村康稔経済産業大臣、NEDO石塚理事長、豪州マクアリスター気候変動・エネルギー補佐大臣、豪州ヘイハースト駐日大使、豪州ビクトリア州政府パラス財務大臣の立ち会いの下、日本水素エネルギー、岩谷産業、電源開発、住友商事の間で覚書が締結され、日豪間での国際的な液化水素サプライチェーン構築を進展させることに合意しました。

10.ラオス シナワ・スパヌウォン・エネルギー鉱業副大臣と中谷副大臣の会談

グリーン水素・アンモニア製造などのクリーンエネルギーに関する協力について、今後の検討加速に向け議論を行いました。

11. インドネシア国営電力公社(PLN)ダルマワンCEOと里見政務官の会談

AZECに基づく二国間関係強化への期待が述べられるとともに、NEXIとのMOUに基づく資金調達や日本企業との共同事業について議論を行いました。

12. ベトナム国営石油ガスグループ(PVN)ソン副社長と里見政務官の会談

JOGMECによる支援に対する感謝が述べられるとともに、今後の日本企業との協力・連携に向けた議論を行いました。

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担当

資源エネルギー庁長官官房国際課長 長谷川 担当者:大倉、温井、猪里

電話:03-3501-1511(内線 4491~4494)
03-3501-0598(直通)
メール:bzl-kokusaika-france★meti.go.jp
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