外務省・新着情報
2月22日から27日まで、武井俊輔外務副大臣は、カンボジア王国及びベトナム社会主義共和国を訪問しました。この訪問の概要は以下のとおりです。
I カンボジア（2月22日～2月24日）
1 「絆フェスティバル2023開会式」への出席
2月23日、武井副大臣は、日カンボジア外交関係樹立70周年記念事業の「絆フェスティバル2023」開会式に出席しました。
武井副大臣は、式典中に行ったスピーチにおいて、カンボジアの和平プロセス、復興、社会経済開発への協力を通じて、日本とカンボジアの「絆」が育まれ、近年、カンボジアの経済発展やインフラ整備により、両国の協力の可能性が広がっている旨、両首脳が合意した「包括的戦略的パートナーシップ」の下、カンボジアの人々との友好・協力関係を更に広げていきたい旨発言しました。
また、同フェスティバルには、南野陽子日・カンボジア友好70周年親善大使が出席し、70周年を記念して制作された「明日への虹」を披露しました。
2 政府要人等との意見交換
（1）フン・セン首相への表敬
23日、武井副大臣は、南野陽子日・カンボジア友好70周年親善大使と共に、フン・セン・カンボジア王国首相（Samdech Akka Moha Sena Padei Techo HUN SEN, Prime Minister of the Kingdom of Cambodia）を表敬しました。
武井副大臣から、日カンボジア外交関係樹立70周年という記念すべき年に、カンボジアを訪問できて光栄である旨、「包括的戦略的パートナーシップ」の下で両国関係を進展させていきたい旨述べました。 これに対し、フン・セン首相から、武井副大臣と南野親善大使のカンボジア訪問を歓迎する旨述べるとともに、両国のパートナーシップを強化していきたい旨述べました。
（2）ウィッ・ボリット外務国際協力省長官との会談及びスーン・ラチャビー外務国際協力省長官との昼食会
24日、武井副大臣は、ウィッ・ボリット外務国際協力省長官（H.E. Mr. Ouch Borith, Secretary of State, Minister of Foreign Affairs and International Cooperation of the Kingdom of Cambodia）との会談及びスーン・ラチャビー外務国際協力省長官（H.E. Ms. Soeung Rathchavy, Secretary of State, Minister of Foreign Affairs and International Cooperation of the Kingdom of Cambodia）との昼食会を行いました。
武井副大臣から、両国関係の「包括的戦略的パートナーシップ」への格上げを歓迎する旨、二国間協力の強化や地域・国際情勢への対応での連携を一層強化させていきたい旨発言しました。
これに対し、両長官から、日・カンボジア外交関係樹立70周年及び日・ASEAN友好協力50周年という記念すべき年の訪日を歓迎する旨、パートナーシップの下、両国間で二国間協力の強化及び地域・国際情勢への対応において引き続き緊密に連携していきたい旨述べました。
武井副大臣は、両長官と、安全保障分野を含む二国間協力の強化及びカンボジアの民主主義を取り巻く情勢、並びに地域・国際情勢への対応について幅広く意見交換を行いました。
（3）その他
23日、武井副大臣は、JENESYS2019プログラムで訪日した際に同副大臣と交流のあったカンボジアの若手政治関係者との意見交換を行いました。
3 視察等
（1）無償資金協力「スバイリエンにおける上水道拡張計画」のための贈与の限度額の修正に関する交換公文への署名
23日、武井副大臣は、ウィッ・ボリット長官との間で、無償資金協力「スバイリエンにおける上水道拡張計画」のための贈与の限度額の修正に関する交換公文に署名しました。
（2）慰霊碑への献花
23日と24日、武井副大臣は、プノンペン滞在中に、1992年から93年にかけてのカンボジアにおける国連平和維持活動の中で命を落とされた故中田厚仁氏（国連ボランティア）及び故高田晴行警視（国連カンボジア暫定機構・文民警察官）の慰霊碑に献花しました。
（3）その他
プノンペン滞在中、武井副大臣は、トゥールスレン虐殺博物館、プンプレック上水道関連施設、カンボジア日本デジタル製造業センターの視察を行いました。
II ベトナム（2月24日～2月27日）
1 第8回ジャパン・ベトナム・フェスティバル（JVF）への出席
25日、ホーチミンで開催されたベトナム最大級の日越交流イベントである第8回ジャパン・ベトナム・フェスティバル（JVF）開会式に日本政府を代表して出席し、挨拶を行いました。挨拶の中で、武井副大臣は、JVFは日ベトナム外交関係樹立50周年最初の一大文化行事であり、JVFを契機に両国民間の心の交流により相互理解が一層深まり、特別な一年が盛り上がっていくことを期待する旨述べました。また、武井副大臣は、同日開催された日越交流ぼんおどり大会にも出席しました。
2 ベトナム政府要人との会談等
（1）ファン・ヴァン・マイ・ホーチミン市人民委員会委員長との会談
24日、武井副大臣は、マイ・ホーチミン市人民委員会人民委員長と会談しました。武井副大臣から、日ベトナム外交関係樹立50周年を契機に、ホーチミン市との経済関係強化や地方間交流の促進等を通じて、両国関係を更なる高みに引き上げるべく引き続き連携していきたい旨述べました。
（2）ブイ・タイン・ソン外務大臣への表敬及びグエン・ミー・ヴー外務筆頭次官とのワーキングランチ
25日、武井副大臣は、ヴー外務筆頭次官とワーキングランチを行い、27日、ソン外務大臣を表敬しました。武井副大臣から、ベトナムは「自由で開かれたインド太平洋」を実現していく上で要となる大切なパートナーであり、本年の日ベトナム外交関係樹立50周年及び日ASEAN友好協力50周年が、両国関係及び日ASEAN関係を更なる高みに引き上げる機会となるよう、引き続き連携していきたい旨述べました。
（3）レー・ホアイ・チュン共産党中央対外委員長への表敬
27日、武井副大臣は、チュン共産党対外委員長を表敬し、本年の日ベトナム外交関係樹立50周年及び日ASEAN友好協力50周年という節目を機に、日ベトナム関係及び日ASEAN関係の新たな時代を切り開くべく協力していきたい旨述べました。
（4）その他
25日、武井副大臣は、ベトナムにおける日本企業関係者と面会し、日ベトナム関係の強化への日本企業の貢献に対する謝意を伝えつつ、ベトナムにおけるビジネス上の様々な課題について意見交換しました。
3 視察等
（1）ホーチミン市都市鉄道1号線視察
25日、武井副大臣は、円借款にて日本が建設を支援している都市鉄道1号線の地下駅、高架駅及び車両基地を視察し、関係者から現在の工事の状況や今後の計画につき説明を受けました。武井副大臣は、日本の技術がホーチミンの市民の生活を豊かにすることを嬉しく思う旨述べるとともに、関係者の尽力へ感謝を述べました。
（2）技能実習送出し機関訪問
25日、武井副大臣は、ホーチミン市にて、技能実習生送出し機関を訪問し、訪日前研修の様子等を視察し、学生との間で交流を行いました。また、運営側とは、日本への送出しに当たっての取組や課題等につき意見交換を行いました。
（3）日越大学視察
27日、新キャンパス建設予定のホアラックを訪問した武井副大臣は、日越大学理事会に出席し、日本政府として引き続き日越大学の発展を支援していく旨述べました。また、基礎インフラ整備を円借款にて支援中のホアラック・ハイテクパーク及び隣接地内にある新キャンパス建設予定地を視察しました。