外務省・新着情報

令和5年3月7日
握手する両外相

 3月7日、午後4時頃から約40分間、林芳正外務大臣は、ヨハニス・ルーマニア大統領に同行して訪日したボグダン・アウレスク・ルーマニア外務大臣(H.E. Mr. Bogdan AURESCU, Minister of Foreign Affairs of Romania)と外相会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、林大臣は、ルーマニアは基本的価値を共有する重要なパートナーであり、近年特に対話・要人往来が緊密化していることは喜ばしく、今般、東京にルーマニア文化センターが開設され、両国間の交流が一層盛んになることを期待している旨述べつつ、今般のヨハニス大統領とアウレスク大臣の訪日の機会を捉え、両国の幅広い分野での協力を深化させたい旨述べました。   
  2. ロシアによるウクライナ侵略への対応に関して、林大臣から、侵略が長期化する中、国際社会が結束して厳しい対露制裁と強力なウクライナ支援を継続することが重要である旨述べ、本年2月に開催したG7外相会合においても、この点で一致した旨言及しました。
     また、林大臣から、唯一の戦争被爆国である日本として、ロシアによる核の威嚇や、ましてや、その使用は断じて受け入れられず、国際社会全体が、ロシアの核の脅威に対する強い懸念を示し続けることが重要である旨述べ、両外相は、ロシアによるウクライナ侵略をめぐる対応において、引き続き連携していくことを確認しました。
  3. また、林大臣から、ロシアによるウクライナ侵略により、大きな影響を受けており、ルーマニア語圏に属するモルドバの安定を同志国が支えていく必要性はこれまで以上に高まっている旨指摘しつつ、先月同国に対し、1億ドル相当の円借款を供与する方針を決定した旨述べました。両大臣は、モルドバに対する支援の重要性について一致しました。
  4. 林大臣から、一層厳しさを増す国際安全保障環境を踏まえ、我が国が昨年末に新たな国家安全保障戦略を策定したことについて説明し、アウレスク大臣から同戦略に対する支持が表明されました。
  5. 両大臣は、経済的威圧を含む経済安全保障上の課題への対応、不透明・不公正な開発金融、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応、安保理改革を含む国連の機能強化などについて意見交換を行い、EUやNATOを通じた協力を含め引き続き連携していくことを確認しました。
  6. また、林大臣から、EUによる日本産食品輸入規制措置の早期撤廃に向けたルーマニアの協力を改めて求めました。

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