外務省・新着情報

令和5年3月9日

 3月8日、日本政府は、フィリピン共和国ミンドロ島沖で転覆・沈没した小型タンカーからの油流出被害に際し、フィリピン政府に対して、油防除の助言を行う国際緊急援助隊・専門家チームを派遣することを決定しました。

  1. 2月28日に小型タンカー「プリンセス・エンプレス」号が、ミンドロ島沖東約20キロ地点で転覆して以降、現場海域には、積載されていた燃料油やディーゼル油が流出しています。東ミンドロ州を始めとする沿岸部では、漁業活動が禁止され、漁村やマングローブ林への油の漂着が確認される等、約6万5千人の周辺住民の生活環境に大きな被害が出ています。
  2. これまで日本の海上保安庁から能力向上支援を受けてきたフィリピン沿岸警備隊が中心となって油防除作業に当たっているものの、今般、フィリピン政府から日本政府に対し、同作業を監督する専門家の派遣の要請がありました。
  3. 我が国としては、日・フィリピン両国の友好関係に鑑み、人道上及び海洋環境保護の観点から、国際緊急援助隊・専門家チームの派遣を決定しました。我が国としては、今次援助が、海洋汚染の拡大予防と海洋環境の回復に資することを期待し、引き続き、フィリピンと緊密に連携していく考えです。
(参考)支援概要

 今次専門家チームは、在フィリピン日本国大使館、海上保安庁及び国際協力機構の職員計8名で構成され、フィリピンにおいて被害状況の調査を支援するとともに、現行の油防除作業に対して指導及び助言を行う。同チームは、3月10日にフィリピンに派遣される予定。


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