外務省・新着情報

令和5年3月9日
欧州大使会議で発言する林外務大臣
欧州大使会議に出席する林外務大臣と山田外務副大臣
欧州大使会議が行われている会場全体の様子

 3月9日、午後6時から、林芳正外務大臣は、令和4年度欧州大使会議に出席し、出席した大使と意見交換を行ったところ、概要以下のとおりです。

  1. 令和4年度欧州大使会議は、3月9日から10日の日程で、47か国の欧州・中央アジア・コーカサス地域の駐在大使の出席を得て、4年ぶりに対面で開催されています。
  2. 林大臣からは、概要以下のとおり述べました。
  • (1)ロシアによるウクライナ侵略により、ポスト冷戦期は終わりを迎え、国際社会は歴史の転換点に直面している中で、基本的価値を共有する欧州各国・機関と協力して、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化することが重要です。私(大臣)自身が欧州各国との対話を重視しており、これまで実施してきた外相会談において、同志国で結束して厳しい対露制裁と強力なウクライナ支援を継続していくことの重要性を自ら確認してきました。「ウクライナは明日の東アジアかもしれない」、ロシアに勝利をもたらすことは国際社会への誤ったメッセージとなる、との強い問題意識から、力による一方的な現状変更の試みは世界のいかなる場所でも許さないとの確固たる信念を持ち、欧州各国との結束した取組を今後も続けていきます。
  • (2)ロシアが中国との連携を強めていることについて、EU、NATO及び欧州諸国も懸念を持って注視し、またEUなどがインド太平洋に関する戦略を発出するなど、同地域についての関心が高まっています。日本が直面する戦後最も厳しく複雑な安全保障環境について、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の重要性を含め、引き続きインプットすること、日本との連携を確保すべくEU・NATOも含め各国との緊密な意思疎通を行うこと、国家安全保障戦略についての各国の理解と支持を得られるよう努力していただきくようお願いします。
  • (3)欧州は産業・技術を含む貿易・経済の側面でも重要なパートナーであり、日・EU・EPAの着実な実施とともに、経済安全保障分野での連携や、日本企業への積極的な支援をお願いします。コロナ禍からの回復過程にあって、邦人の渡航も増加傾向にあり、邦人保護にも、これまで以上に、しっかり取り組んでいただくようお願いします。

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