経産省・新着情報

2023年3月17日(金曜日)
9時32分~9時42分
於:本館10階記者会見室

冒頭発言

特になし

質疑応答

日韓経済安全保障協議/韓国輸出管理

Q: 二つございまして、まず、日韓首脳会談の関係です。会談後の会見で、岸田首相が、新たに日韓間で経済安全保障に関する協議会を立ち上げるとの発言がございましたが、今後、具体的にどのような対応をされるのか、特に半導体分野での日韓の協力の可能性をどう見ているのか、お聞かせください。
もう一つが、日韓輸出管理の件です。昨日、輸出管理の運用見直しを発表されましたが、これに対する受け止めと、あと、国カテゴリー見直しに向けた対応のスケジュールなど、見通しをお聞かせください。

日韓経済安全保障協議

A: おはようございます。
まず、1点目の御質問でありますけれども、経済安全保障に関する協議の立ち上げにつきましては、昨日の日韓首脳会談後の共同記者会見において、岸田総理とユン大統領によって発表されたものと承知しております。
具体的にどういった協力を取り扱っていくかについては、今後議論が進められるものと承知しております。
御指摘の半導体について言えば、有志国との間で連携を進めていくことは重要であるということで、既にアメリカとの連携、あるいはヨーロッパとの連携も成果を上げ始めているものと承知しております。韓国との間でどういった協力、どういった分野で協力ができるのか、継続的に議論していくことになると思います。

韓国輸出管理

それから、2点目の輸出管理についてでありますが、まず、今回の措置が、様々報道なされておりますけれども、何か輸出管理措置を解除したというわけではないということをまず申し上げたいと思います。
それから、今回の措置は、2019年7月以前のグループA、いわゆるホワイト国として取り扱うことを決めたわけでもないということも申し上げておきたいと思います。
3品目について、これは御案内のフッ化水素、フッ化ポリイミド、レジストの3品目について、これまでその運用管理体制に懸念がありましたので、そのことについて、これは3月6日、韓国がWTO紛争処理手続の中断を受けまして、韓国側がそれを表明したことを受けて対話を行ったわけです。この3日間、この対話を集中的に開催いたしました。かなり時間を掛けて韓国側の輸出管理当局の体制、運用、その状況、あるいは制度の措置状況などについて入念に検証を行ったところであります。
この3品目に関しては、これまで個別許可を行ってきておりましたので、その個別許可のたびにその使い道、行き先などを確認しながら進めてきておりますので、ある意味その実績の積み上げがあったことも踏まえながら、韓国側の体制、運用、こうしたことについて入念に検証を行いました。
その結果、その取組、実効性の改善が認められたということ、更に韓国側が我が国の輸出管理に関するWTOへの申立てを取り下げる旨を発表したということを確認したことを踏まえて、3品目について輸出管理の運用見直しを行うことにしたものであります。
その上で、繰り返しになりますけれども、ホワイト国の取扱いについては現段階で何か決まっているわけではありません。何も決まっているわけではないということであります。日本としてこれまで韓国側に対して課題となっている点を明示してきておりますので、今後のこの国のカテゴリーの取扱いについては更に韓国側の取組状況次第ということになります。今後の政策対話を通じて通常兵器キャッチオールの運用状況など、3品目以外の幅広い品目における韓国側の輸出管理の制度、運用状況について更にその実効性をしっかり確認していくということと同時に、韓国側の今後の姿勢を慎重に見極めていきたいと考えております。
関係改善に向けて動き始めたということでありますし、東アジアの安全保障、特に対北朝鮮への対応、拉致問題なども含めて考えれば、日韓の経済協力、経済関係、健全な形で発展させていく、未来志向で取り組んでいくということは非常に重要だと思いますけれども、そうした協力関係を議論する前に、まずは取り組むべき課題について韓国側のしっかりとした厳格な対応を求めていきたいと考えております。

日韓経済協力

Q: よろしくお願いします。

今の韓国との経済協力について、本日、経団連と全経連の方でビジネス・ラウンドテーブルがあって、その中で日本企業にとって重要な取引先のサムスンの会長も来られているということで、今回の日韓関係の改善が日本の半導体産業にとってどういう影響があるのか、大臣のお考えをお伺いします。よろしくお願いします。

A: 日韓首脳会談が開かれまして、関係改善、そして未来志向で動き始めたということ、これはそうしたことを望む私も同じ気持ちであります。特に、繰り返しになりますけれども、北朝鮮への対応などを考えた場合、私の地元にも有本恵子さん、拉致被害者でおられます。拉致問題の解決を考えても、連携していくことの必要性は認識しております。
経済界も競争関係にあるという面、これも非常に大きいですけれども、未来に向かって協力できる分野は協力していこうという経済界のそうした方向性もあると思いますので、引き続き、私の立場で輸出管理であったり協力を進めるに当たっては、様々な懸案について韓国側にしっかりとした対応を求めていきたいと考えています。

韓国輸出管理

Q: おはようございます。

冒頭ありました韓国輸出管理の措置の解除に関する御発言についてなんですけれども、昨日の共同会見でも、先方、韓国側からは規制の解除というような表現があったんですけれども、その辺の認識のずれということについてはどういうふうに見ていらっしゃいますでしょうか。また、そのずれがあるとしたら、何か加えて御対応される予定があるのかということについてお願いいたします。

A: 「解除」という言葉は私ども使っておりません。「解除」という表現が何を意味するのか定かではありませんけれども、繰り返しになりますが、昨日、3品目についての運用見直しを行ったということです。個別許可から包括の許可に運用を見直したということを昨日発表したわけであります。ですので、正確に申し上げると、3品目に関する輸出管理の見直しというのが正確な言い方であります。

繰り返しになりますけれども、ホワイト国にするかどうかはまだ何か決めたわけではありませんし、何も決まっておりませんので、解除というと、何か全てこれまでの取り組んでいた体制が何かがらっと変わるようなイメージがありますけれども、そうではないということですね。3品目について運用の見直しを行ったということですので、そこは私も正確にお伝えをしていきたいと思っています。

Q: 韓国側はそう言っているけど、日本としてはそういう表現だということですか。

A: ええ。繰り返しになりますけれども、3品目についての運用の見直しを行ったということですので、日本側として、少なくとも私、経産省として「解除」という言葉は使っていないと思います。

Q: ありがとうございます。

以上

最終更新日:2023年3月24日

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