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令和5年3月29日
民主主義のためのサミットにオンラインで出席している岸田総理大臣の様子 サミットに出席する岸田総理(写真提供:内閣広報室)

 3月29日から30日にかけて(日本時間)、米国主導の下、米国、コスタリカ、オランダ、韓国及びザンビアの共催で、第2回民主主義のためのサミットが開催され、岸田文雄内閣総理大臣が、29日にオンライン形式にて開催された首脳プレナリー・セッションに参加したところ、概要は以下のとおりです。同セッションには、中谷元総理大臣補佐官(国際人権問題担当)他も同席しました。

  1. 第2回民主主義のためのサミットは、3月29日から2日間の日程で、首脳プレナリー・セッション(オンライン形式)及び共催各国での閣僚級地域会合(ハイブリッド形式含む)が行われ、世界各国・地域の代表、市民社会等から幅広く多様なリーダーが集まり、民主主義を強化するための議論が行われています。
  2. 岸田総理大臣は、首脳プレナリー・セッションのうち、マルク・ルッテ・オランダ王国首相(H.E. Mr. Mark Rutte, Prime Minister of the Kingdom of the Netherlands)がリードする「万人に正義をもたらす民主主義」というテーマのセッションに参加し、概要以下のとおり述べました。
  • (1)日本は、昨年策定した国家安全保障戦略で、世界的に最も成熟し安定した先進民主主義国の一つとして、普遍的価値・原則の維持・擁護を各国と協力する形で実現し、国際社会が目指すべき範を示すとの原則を改めて明らかにしました。
  • (2)北朝鮮による拉致問題は、基本的人権の侵害という国際社会の普遍的問題。国際社会と連携し、現実を変えるための責任ある行動を強く求めていきます。
  • (3)本年、日本は国連安保理非常任理事国及びG7議長国として、各国と協働し、法の支配に基づく国際秩序の維持・強化に向けて取り組んでいます。先週ウクライナを訪問した際にも、その思いを新たにしました。
  • (4)国際社会が守るべき最低限の基本原則を再確認し、推進することにより、はじめて世界の平和を築いていくことができます。その一つである民主主義を維持・強化するために、日本は、特に「人」に着目し、「人づくり」を支援します。個人の多様性や国家の歴史的・文化的な背景を尊重しながら、「対話」と「協力」を続けていくという基本的考えは不変であり、各国の自主的な取組を後押ししていきます。
  • (5)アジアを中心に世界各地の約80か国に対して、民主主義の土台となる人材育成、司法を含む各種制度の構築・整備・強化支援を行っています。アフリカでは、民主主義の定着や法の支配の推進に向けたアフリカ自身の取組を支援しています。
  • (6)今後3年間で、法の支配やガバナンス分野における1,500人以上の人材育成を行い、国と国・人と人との繋がりやネットワーク作りを強化していきます。
  1. 本サミットにおいては、全ての招待国・地域の首脳によるビデオ・メッセージの発出が呼びかけられており、日本は、岸田総理大臣による首脳プレナリー・セッションへのオンライン参加に加え、ビデオ・メッセージ別ウィンドウで開くを発出しました。

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