外務省・新着情報

令和5年3月29日

 3月29日(現地時間同日)、バングラデシュ人民共和国の首都ダッカにおいて、岩間公典駐バングラデシュ人民共和国日本国特命全権大使と、シャリファ・カーン バングラデシュ人民共和国財務省経済関係局次官(Ms. Sharifa Khan, Secretary, Economic Relations Division, Ministry of Finance, People’s Republic of Bangladesh)との間で、総額1,653億1,900万円を限度とする円借款3件に関する書簡の署名・書簡の交換が行われました。

  1. 対象案件の概要
  • (1)「チョットグラム-コックスバザール幹線道路整備計画(第一期)」(供与限度額557億2,900万円)
     バングラデシュの国道1号線は、同国南東部のマタバリ港への主要ルートとして、同港と商工業の中心地である首都ダッカやチョットグラム(旧チッタゴン)を繋ぐ貨物輸送の基幹路線となることが今後見込まれています。本計画では、国道1号線のチョットグラム‐コックスバザール区間のうち、主要な混雑区間においてフライオーバー及びバイパス道路を建設するための資金を融資します。この整備により、同区間の交通の円滑化とマタバリ港へのアクセス向上を図り、もって沿線地域の経済発展及び同国の物流促進に寄与することが期待されます。
  • (2)「ジョイデプール-イシュルディ間鉄道複線化計画(調査・設計のための役務)」(供与限度額42億2,800万円)
     ダッカ近郊のジョイデプール駅からバングラデシュ西部のイシュルディ駅間は、同国北西部からの路線と接続し、またダッカと同国西部の各都市を結ぶ主要路線であるものの、複線化がなされておらず、遅延が頻発し、サービスレベルの低下が問題となっています。本計画では、ジョイデプール駅からイシュルディ駅間の鉄道複線化を行うための詳細設計等エンジニアリングサービスを実施するための資金を融資します。この鉄道複線化により、同国の鉄道輸送能力の強化を図り、もって国内及び周辺国との連結性向上に寄与することが期待されます。
  • (3)「マタバリ港開発計画(第二期)」(供与限度額1,053億6,200万円)
     近年の世界的な船舶大型化の傾向と今後の貨物需要の増加を踏まえ、バングラデシュでは、中・大型船の受入が可能な水深を有した新たな港湾開発が課題となっています。本計画では、チョットグラム管区コックスバザール県マタバリ地区において、コンテナ及び一般貨物等の多目的深海港の建設等を行うための資金を融資します。この整備により、同国の貨物取扱容量の向上及び周辺国との物流促進を図り、もって同国の経済発展に寄与することが期待されます。
  1. 供与条件
  • (1)上記1(1)及び(3)
     ア 金利:年1.2%(コンサルティングサービス部分は年0.01%) イ 償還期間:30年(10年の据置期間を含む。) ウ 調達条件:一般アンタイド
  • (2)上記1(2)
     ア 金利:年0.01%(コンサルティングサービスのみ) イ 償還期間:30年(10年の据置期間を含む。) ウ 調達条件:一般アンタイド
(参考)バングラデシュ人民共和国基礎データ

 バングラデシュ人民共和国は、面積約14.7万平方キロメートル(日本の約4割)、人口1億6,936万人(2021年、世界銀行)、人口1人当たりの国民総所得(GNI)2,570米ドル(2021年、世界銀行)。


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