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2023年3月31日

同時発表:国土交通省

2021年度よりRoAD to the L4プロジェクトにて自動運転移動サービスの実現に向けた実証実験を実施してきましたが、福井県永平寺町で使用する車両について、令和4年3月30日、国内で初めて運転者を必要としない自動運行装置(レベル4)としての認可を受けました。

1.概要

2021年度より経済産業省と国土交通省が共同で進めてきた「自動運転レベル4等先進モビリティサービス研究開発・社会実装プロジェクト(以下、「RoAD to the L4」)」にて、自動運転移動サービスの実現に向けた実証実験を実施してきましたが、福井県永平寺町で使用する車両について、本年3月30日付けで、道路運送車両法に基づくレベル4※の自動運行装置として、国内で初めて認可されました。

※特定の走行環境条件を満たす限定された領域において、自動運行装置が運転操作の全部を代替する状態。

2.経緯

経済産業省・国土交通省では、「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画・フォローアップ(令和4年6月7日)」にも掲げられている「2022年度目途で鉄道廃線跡等における遠隔監視のみの自動運転移動サービスを開始」という目標達成に向けて、RoAD to the L4を進めてきました。

具体的には、「遠隔監視のみ(レベル4)で自動運転サービスの実現に向けた取組(テーマ1)」を、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下、「産総研」)と民間事業者(株式会社ソリトンシステムズ、三菱電機株式会社、ヤマハ発動機株式会社)とで組織されたコンソーシアムに委託し、福井県永平寺町において遠隔型自動運転システムを用いた自動運転車の技術・サービスの実証実験を進めてきました。

この度、本実証実験において使用する車両について、レベル4としての自動運行装置に関する申請を産総研が国土交通省中部運輸局に行ったところ、3月30日に国内で初めて認可されました。

今後は、本年4月1日の施行を予定している改正道路交通法における特定自動運行に係る許可制度を活用し、レベル4での技術・サービス実証実験を実施する予定です。

3.認可を受けた自動運行装置(名称:ZEN drive Pilot Level 4)

今回認可を受けた自動運行装置を使用し、改正道路交通法における特定自動運行に係る許可制度を活用することで、車内にも遠隔地にも運転者が不在となり、運転の負担が無くなることになります。具体的には、

  • これまでは、緊急時等の対応を想定し、運転を引き継ぐこととなる運転者の配置が必要であったが、今後は、自動運行装置が自動運転車両の周囲の状況を判断し、発進・停止等の運転作業や、緊急時等の自動停止等を実施するため、運転者の配置が不要となる
などです。

なお、今回の認可を受けた自動運行装置は、車両が電磁誘導線上にあること、悪天候等でないことなど、国土交通省が付与した特定条件(走行環境条件)の範囲内で自動運行を行うものとなり、最大速度12km/hで走行します。

主な自動運行装置の構成
(写真提供:産業技術総合研究所)

 

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担当

製造産業局自動車課ITS・自動走行推進室長 福永
担当者:井澤

電話:03-3501-1511(内線 3839~3840)
03-3501-1618(直通)
メール:exl-itshann★meti.go.jp
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