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令和5年4月4日
オンラインで行われているG7大阪・堺貿易大臣会合において、発言を行う林外務大臣
オンラインで、G7大阪・堺貿易大臣会合が行われている様子

 ベルギー訪問中の林芳正外務大臣は、現地時間4月4日、午後2時から(日本時間同日午後9時)から約2時間、第1回「G7大阪・堺貿易大臣会合」にオンライン形式でブリュッセルから出席し、西村康稔経済産業大臣とともに共同議長を務めました。
 会議には、G7メンバーの貿易担当閣僚等に加え、ゴズィ・オコンジョ=イウェアラ世界貿易機関(WTO)事務局長(Dr.Ngozi OKONJO-IWEALA, Director-General of the World Trade Organization)(議題1のみ)が参加しました。

  1. 会議冒頭、林大臣からは、ロシアによるウクライナ侵略、気候変動やデジタル等の新たな課題の出現、経済安全保障の確保が喫緊の課題となっている点等を踏まえ、本年のG7貿易大臣トラックでは、自由で公正な貿易体制の維持・強化と、経済安全保障上の取組の二つの柱について議論を深めたい旨述べました。そして、自由で公正な貿易体制が現在直面する課題に対処するため、基本的価値を共有するメンバー間での率直な意見交換が重要である旨指摘しました。
  2. 議題1(自由で公正な貿易体制の維持・強化)では、林大臣が議長を務め、オコンジョWTO事務局長から、2024年2月にアラブ首長国連邦にて開催される「第13回WTO閣僚会議」(MC13)に向けた、ジュネーブにおける議論の現状について紹介がありました。その上で、参加閣僚間で議論を行い、MC13に向け、DS(紛争解決)改革を含めたWTO改革を進めることを含め、引き続きG7間で緊密に協力することを確認しました。
  3. 議題2(経済安全保障の強化)では、サプライチェーン強靱化に向けた取組や経済的威圧への対応等を含む、経済安全保障の強化について議論を行いました。
     林大臣からは、経済的威圧は、国際社会が連携して対応すべき戦略的課題である旨指摘した上で、G7の共通理解を深めていくことの重要性とともに、特定国への過度の依存を見直し、平素から強靱なサプライチェーンを構築することが重要になる点を強調しました。
  4. 本会合の成果として、G7貿易大臣声明が採択されました。
     閉会に際し、林大臣からは、本会合の成果及びG7広島サミットで首脳レベルでの議論も踏まえ、10月の「第2回貿易大臣会合」に向けて閣僚レベルでの議論を継続し、10月の会合では更なる成果を目指すとともに、WTOに係るジュネーブでの議論に推進力を与えたい旨述べました。
     G7の各閣僚は、引き続き、緊密に連携していくことで一致しました。

[参考1]別添
 「G7貿易大臣声明」(英文(PDF)別ウィンドウで開く和文仮訳(PDF)別ウィンドウで開く

[参考2]G7貿易大臣会合
 G7貿易大臣会合は、2021年のG7英国議長下で初めて開催され、本年の我が国の議長下において「G7大阪・堺貿易大臣会合」として、オンラインでの第1回大臣会合を4月4日に開催、また、対面での第2回大臣会合を10月28日及び29日に大阪府で開催予定。

[参考3]今次会合の議題

  • 議題1:自由で公正な貿易体制の維持・強化(林外務大臣が議長)
  • 議題2:経済安全保障の強化(西村経済産業大臣が議長)

[参考4]今次会合の参加メンバー

  • 日本(林芳正外務大臣、西村康稔経済産業大臣)(共同議長)
  • カナダ(メアリー・イン国際貿易・輸出促進・小規模ビジネス・経済開発担当大臣)
  • フランス(オリヴィエ・ベシュト欧州・外務大臣付対外貿易・誘致・在外フランス人担当大臣)
  • ドイツ(ウド・フィリップ経済・気候保護省次官)
  • イタリア(マリア・トリポーディ外務・国際協力省政務次官)
  • 英国(ケミ・ベイデノックビジネス貿易大臣)
  • 米国(キャサリン・タイ通商代表)
  • EU(ヴァルディス・ドムブロウスキス貿易担当委員)
  • WTO事務局(ゴズィ・オコンジョ=イウェアラ事務局長)【議題1のみ参加】

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