外務省・新着情報

令和5年4月17日

 4月10日から14日まで、武井俊輔外務副大臣は、バヌアツ共和国及びフィジー共和国を訪問しました。本訪問の概要は以下のとおりです。

I バヌアツ(4月11日~4月12日)

1 政府要人等との面会

(1)アラトイ・イシュマエル・カルサカウ・バヌアツ共和国首相への表敬

表敬を前に、カルサカウ・バヌアツ首相と記念撮影を行う武井外務副大臣

 11日、武井副大臣は、アラトイ・イシュマエル・カルサカウ・バヌアツ共和国首相(Hon. Mr. Alatoi Ishmael KALSAKAU, Prime Minister of the Republic of Vanuatu)を表敬しました。
 武井副大臣から、同首相との再会を大変嬉しく思うとともに、バヌアツは、太平洋で結ばれた大切な友人であり、基本的な価値を共有する重要なパートナーである旨述べました。また、バヌアツを含む太平洋島嶼国は、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現のために重要な地域であり、バヌアツとの協力を極めて重視している旨述べました。更に、本年3月のサイクロンに対して、改めて被害に対するお見舞いを述べました。加えて、ALPS処理水の海洋放出に関し、日本は環境及び人の健康に害がないことをしっかり確保した上で行う旨説明するとともに、日本の立場を示した岸田総理大臣からの親書を手交しました。
 これに対しカルサカウ首相から、再会を歓迎するとともに、FOIPの実現のために両国の関係を更に強化したい旨述べました。また、サイクロン被害に対する支援に感謝を述べました。更に、ALPS処理水の海洋放出に関し、御説明のあった日本の立場を理解できた旨述べました。
 また、武井副大臣から、日本は、「ブルーパシフィック大陸のための2050年戦略(2050年戦略)」に基づき、太平洋島嶼国自身のアジェンダを尊重し、日本の強みを活かした協力を実施していく旨述べました。更に、本年初めて太平洋島嶼国で開催予定の太平洋・島サミット(PALM)中間閣僚会合に向けて協力していくことを確認しました。
 両者は、引き続き二国間の関係を強化していくとともにPALM10の成功に向け緊密に連携していくことで一致しました。

(2)ジョサム・ナパット・バヌアツ共和国外務・国際協力・貿易大臣への表敬

ナパット・バヌアツ外務・国際協力・貿易大臣と懇談する武井外務副大臣

 12日、武井副大臣は、ジョサム・ナパット・バヌアツ共和国外務・国際協力・貿易大臣(Hon. Mr.Jotham NAPAT, Minister of Foreign Affairs, International Cooperation and External Trade of the Republic of Vanuatu)を表敬しました。
 武井副大臣から、再会を大変嬉しく思うとともに、バヌアツを含む太平洋島嶼国は、FOIP実現のために重要な地域であり、バヌアツとの協力を極めて重視している旨述べました。また、ALPS処理水の海洋放出に関し、日本は環境及び人の健康に害がないことをしっかり確保した上で行う旨説明しました。更に、日本は、「2050年戦略」に基づき、太平洋島嶼国自身のアジェンダを尊重し、日本の強みを活かした協力を実施していく旨述べました。加えて、本年初めて太平洋島嶼国で開催予定の太平洋・島サミット(PALM)中間閣僚会合に向けて協力していくことを確認しました。
 これに対し、ナパット外務・国際協力・貿易大臣から、ALPS処理水の海洋放出に関し、安全性に関する科学的な根拠の重要性とともに、日本の透明性への評価が示されました。また、日本の長年の支援に対する謝意を表明するとともに、PALM中間閣僚会合への意欲を述べました。

(3)ラルフ・レゲンバヌ・バヌアツ共和国気候変動適応・エネルギー・環境・気象・地質災害・災害管理大臣との昼食会

レゲンバヌ気候変動適応・エネルギー・環境・気象・地質災害・災害管理大臣と昼食を取りつつ懇談する武井副大臣

 12日、武井副大臣は、ラルフ・レゲンバヌ・バヌアツ共和国気候変動適応・エネルギー・環境・気象・地質災害・災害管理大臣(Hon. Ralph REGENVANU, Minister of Climate Change Adaptation, Energy, Environment, Meteorology, Geohazards and Disaster Management of the Republic of Vanuatu)との昼食会を行いました。
 武井副大臣から、バヌアツを含む太平洋島嶼国は、FOIP実現のために重要な地域であり、バヌアツとの協力を極めて重視している旨述べました。また、本年3月のサイクロンに対して、改めて被害に対するお見舞いを述べました。更に、太平洋島嶼国にとって最大の脅威である気候変動については、2050年カーボンニュートラル、2030年度の温室効果ガス削減目標の確実な達成に向けた日本の取組を加速させるとともに、地域への支援を強化していく旨を述べました。また、先日採択された「気候変動に関するICJ勧告的意見を求める国連総会決議」の採択を実現させたバヌアツのリーダーシップを高く評価するとともに、の共同提案国に日本が加わったことも、太平洋島嶼国との関係を重視している証左である旨述べました。加えて、ALPS処理水の海洋放出に関し、日本は環境及び人の健康に害がないことをしっかり確保した上で行う旨説明しました。
 これに対し、レゲンバヌ気候変動適応・エネルギー・環境・気象・地質災害・災害管理大臣から、気候変動に対する日本の姿勢に感謝するとともに、日本からの協力を引き続きお願いしたい旨述べました。また、サイクロン被害に対する支援に対する謝意を表明しました。更に、ALPS処理水の海洋放出に関し、日本の透明性への評価が示されました。

2 バヌアツ気象・地質災害局視察

バヌアツ気象・地質災害局を視察した際に、職員と記念撮影を行う武井外務副大臣

 12日、武井副大臣は、バヌアツ気象・地質災害局を視察しました。同局には、日本が無償資金協力(「広域防災システム整備計画」)で供与した地震・潮位観測機材を有効活用し、地震・津波・高潮に関する観測、分析、情報伝達までの能力強化を通じて、防災情報が確実に伝達される体制の整備を支援するJICAによる技術協力(「地震・津波・高潮情報の発信能力強化プロジェクト」)が実施されています。

II フィジー(4月12日~4月14日)

1 政府要人等との面会

(1)マノア・カミカミザ副首相兼対外貿易、企業、中小事業大臣への表敬

表敬を前に、カミカミザ副首相兼対外貿易、企業、中小事業大臣と記念撮影を行う武井外務副大臣

 13日、武井副大臣は、先方事情により急きょ首都を離れることとなったランブカ首相に代わってマノア・カミカミザ副首相兼対外貿易、企業、中小事業大臣(Hon. Manoa KAMIKAMICA, Deputy Prime Minister and Minister for External Trade, Cooperatives, and SMEs of the Republic of Fiji)を表敬しました。
 武井副大臣から、フィジーは、太平洋で結ばれた大切な友人であり、基本的な価値を共有する重要なパートナーである旨述べるとともに、太平洋島嶼国は、FOIP実現のために重要な地域であり、フィジーとの協力を極めて重視している旨述べました。また、日本は、PALMを通じ、太平洋島嶼国の持続可能で強靱な経済発展を支援してきていることに触れ、インフラ整備や安全保障、気候変動分野における協力等について述べるとともに、これからも「2050年戦略」に基づき、太平洋島嶼国自身のアジェンダを尊重し、日本の強みを活かした協力を実施していく旨述べました。更に、ALPS処理水の海洋放出に関し、日本は環境及び人の健康に害がないことをしっかり確保した上で行う旨説明するとともに、日本の立場を示した岸田総理大臣からランブカ首相宛の親書を同副首相に託しました。
 これに対し、マノア・カミカミザ副首相から、日本のフィジーに対するこれまでの協力に感謝する旨述べるとともに、今次訪問を契機に、両国の二国間関係を一層深化させていきたい旨述べました。また、ALPS処理水の海洋放出に関し、日本の説明への謝意が示されました。
 両者は、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応についても意見交換し、連携していくことを確認しました。

(2)ヘンリー・プナ太平洋諸島フォーラム(PIF)事務局長との会談

武井外務副大臣が、向かい合って、プナ太平洋諸島フォーラム(PIF)事務局長と会談している様子

 13日、武井副大臣は、ヘンリー・プナ太平洋諸島フォーラム(PIF)事務局長(Hon. Henry PUNA, Secretary General, Pacific Islands Forum Secretariat)との会談を行いました。
 武井副大臣から、安全保障面を含めた地域の環境が大きく変わる中、PIFの一体性は益々重要になっており、この観点から、日本は、「2050年戦略」への強い支持を改めて表明するとともに、太平洋島嶼国にとって最大の脅威である気候変動について、我が国の取組を説明の上、地域への支援を強化していく旨述べました。また、ALPS処理水の海洋放出に関し、2月のPIF代表団訪日時に岸田総理及び林外務大臣から伝えたとおり、日本は安全性が確保されないような海洋放出を認めることは決してないと改めて伝達するとともに、2月以降の進展について説明しました。
 これに対し、プナ事務局長から、日本のPIFに対する協力に感謝するとともに、ALPS処理水に関し、引き続き日本と対話を続けていきたい旨述べました。
 両者は、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応、ウクライナ情勢等について意見交換し、連携していくことを確認するとともに、来年開催予定のPALM10に向けて協力していくことを確認しました。

2 JICAフィジー事務所訪問

JICAフィジー事務所を訪問し、記念撮影を行う武井外務副大臣

 13日、武井副大臣は、JICAフィジー事務所を訪問し、職員と意見交換を行いました。

3 南太平洋大学(USP)視察

南太平洋大学を視察する武井外務副大臣
ICTセンターを視察する武井外務副大臣

 13日、武井副大臣は、南太平洋大学(USP)を視察しました。日本は同大学に対し、過去に海洋研究施設への支援を行うとともに、遠隔教育改善のための衛星回線・回線管理設備、アンテナ設置への支援及びICTセンター設立への支援を実施しています。

4 懇談会等

(1)在留邦人との昼食会

フィジー在留邦人と昼食会に臨む武井外務副大臣

 13日、武井副大臣は、在留邦人との昼食会に参加しました。

(2)国際機関職員(邦人)との懇談会

国際関係で勤務する邦人職員と懇談する武井外務副大臣

 13日、武井副大臣は、国際関係職員(邦人)との懇談会に参加しました。


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