外務省・新着情報

令和5年4月21日
顧みられない熱帯病(NTDs)の根絶を目指す議員連盟から提言を受け取る武井外務副大臣
武井副大臣が、議員連盟の国光あやの衆議院議員及び鈴木貴子衆議院議員と懇談している様子

 4月21日、顧みられない熱帯病(NTDs)の根絶を目指す議員連盟の国光あやの衆議院議員(同議員連盟事務局長)及び鈴木貴子衆議院議員が来訪し、武井俊輔外務副大臣に対し、NTDsの根絶に対する提言を手交しました。

  1. 冒頭、国光事務局長から、グローバルヘルス技術振興基金(GHIT: Global Health Innovative Technology Fund)支援等を通じたNTDsの根絶、NTDsに対する日本の貢献及びプレゼンスの向上、アフリカ等における民間企業のネットワーク形成・支援の強化について要請がありました。
  2. 武井副大臣からは、NTDsの根絶を目指す議員連盟の精力的な活動に敬意を表するとともに、昨年6月、日本政府は、包括的かつ持続可能な方法でNTDs根絶を成し遂げることを目的とした政治宣言である「顧みられない熱帯病(NTDs)に関するキガリ宣言」に署名したことや、GHIT基金等を通じたNTDに関する支援について述べつつ、NTDsの根絶、更にはユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の達成に向けて、日本政府として努力を継続していきたい旨述べました。
(参考1)顧みられない熱帯病 (NTDs: Neglected Tropical Diseases

 デング熱等の主に熱帯地域で蔓延する20の疾患を指し、世界の感染者数は10億人以上にのぼるとされる。NTDsは労働力や生産性の低下を招き、重度の身体障害が残り、死に至ることもあるため、特に低中所得国では経済成長の妨げともなりうる重大な課題の1つとなっている。

(参考2)顧みられない熱帯病(NTDs)に関するキガリ宣言

 「顧みられない熱帯病(NTDs)に関するキガリ宣言」は、昨年6月23日にルワンダで開催された「マラリアと顧みられない熱帯病(NTDs)のキガリサミット」において発表された政治宣言。2020年を目標年としていたロンドン宣言の後継として、持続可能な開発目標(SDGs)及びWHOのNTDロードマップ(2021年-2030年)の達成に向けて作成された。産官学民のパートナーシップを通じた分野横断的アプローチの推進、保健システムの強化と資金調達を含む流行国における能力強化、NTDsに対する治療薬・診断薬の研究開発の加速とそれらの供給の確保などの課題に取り組み、包括的かつ持続可能な方法でNTDs根絶を成し遂げることを目的とする。

(参考3)グローバルヘルス技術振興基金(GHIT: Global Health Innovative Technology Fund

 マラリア、結核、NTDsのための、治療薬、ワクチン、診断薬の研究開発を推進する日本発の国際的な官民ファンド。日本政府やゲイツ財団、ウェルカム財団、民間企業等が拠出を行う。2012年設立。

(参考4)ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)

 全ての人が負担可能な費用で質の確保された保健サービスを受けられ、経済的リスクから保護されること。


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