外務省・新着情報

令和5年5月15日

 5月12日及び13日、吉川ゆうみ外務大臣政務官はオランダを訪問し、化学兵器禁止機関(OPCW)化学・技術センター(CCT)開所式典に出席するとともに、フェルナンド・アリアスOPCW事務局長(H.E. Ambassador Fernando ARIAS, Director-General)ほかと会談等を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 5月12日、吉川政務官は、今般OPCWに新設されたCCTの開所式典に、我が国を代表して出席しました。CCTは、化学兵器のない世界の実現というCWC及びOPCWの理念の下、化学兵器の再出現や国際協力・支援の所要の増大といった、現下の課題に対応するべく設立された研究施設であり、我が国は、米国、カナダに次ぐ240万ユーロ(約3億円)を拠出し、その設立に貢献してきました。今般の吉川政務官の出席は、我が国が、CWC及びOPCWを重視していることを改めて示すものです。
  2. 同式典には、ウィレム・アレキサンダー・オランダ王国国王陛下(His Majesty King Willem-Alexander of the Netherlands)の御臨席の下、アリアスOPCW事務局長や主要締約国の関係者が出席し、アリアス事務局長からは、我が国を含めCCT設立に係る拠出国に対する謝意が述べられました。
  3. また、同日に行われた吉川政務官とアリアスOPCW事務局長の会談では、化学兵器の軍縮・不拡散分野における協力の促進等について意見交換が行われ、双方は、5月15日から始まるCWC第5回運用検討会議(RC5)を始め、引き続き緊密に連携していくことを確認しました。併せて、吉川政務官からは、CWCへの我が国の力強いコミットメントを改めて伝達するとともに、CCTを含むOPCWの活動を引き続き支援していく旨を述べました。
  4. その他、吉川政務官は、アナベル・ゴルディ英国防省閣外大臣(Baroness Annabel Goldie, Minister of State for Defence in the House of Lords)への表敬や、ポール・ハイツ蘭外務次官(Mr. Paul Huijts, Secretary-General, Ministry for Foreign Affairs of the Kingdom of the Netherlands)、ボニー・ジェンキンス米国務次官(Ambassador Bonnie Jenkins, Under Secretary of State for Arms Control and International Security)及びファン・デル・クワストOPCW蘭常駐代表(RC5予定議長)(Henk Cor van der Kwast, Ambassador Extraordinary and Plenipotentiary to the OPCW)との懇談等を行いました。
(参考1)吉川政務官出張日程

5月11日  羽田発
12日  アムステルダム(オランダ)着
13日  アムステルダム(オランダ)発
14日  羽田着
(参考2)化学兵器禁止機関(OPCW)

 1997年4月に発効した化学兵器禁止条約(CWC)に基づき設立された国際機関であり、本部はオランダのハーグ市。世界的な化学兵器の全面禁止及び不拡散のため、現存する化学兵器及びその生産施設の廃棄の進捗について査察等を通じてモニターしているほか、民生用化学物質の化学兵器への転用を防ぐための産業査察を実施。


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