外務省・新着情報

令和5年5月15日

 5月9日から14日まで、髙木啓外務大臣政務官は、ベルギー及びバングラデシュを訪問しました。この訪問の概要は、以下のとおりです。

高木政務官を含む「国連女性機関トップドナー・ラウンドテーブル」出席者による集合写真
テーブルにつき、「国連女性機関トップドナー・ラウンドテーブル」に臨む、高木政務官の様子

1 ベルギー(5月10日~5月11日)

(1)国連女性機関(UN Women)トップドナー・ラウンドテーブルへの出席

 髙木政務官は、UN Women及びベルギー政府共催の「国連女性機関(UN Women)トップドナー・ラウンドテーブル」に出席し、UN Womenのコア予算の重要性や女性の経済的エンパワーメント等について意見交換しました。また、G7議長国、安保理非常任理事国として、ジェンダー平等の実現に向けた取組を積極的に推進する我が国の姿勢をアピールし、今後も、引き続き、UN Womenとの連携を重視する姿勢を示しました。

正面を向き、握手を交わす、高木政務官とジュネ開発協力・大都市相の様子

(2)政府要人等との意見交換

ア.ジュネ・ベルギー開発協力・大都市相

 10日、髙木政務官は、カロリーヌ・ジュネ・ベルギー開発協力・大都市相(H.E. Ms. Caroline Gennez, Minister of Development Cooperation and Major Cities Policy, Kingdom of Belgium) と会談し、ジェンダー平等の実現を含め、様々な分野での二国間関係を強化していくことを確認しました。

正面を向き、握手を交わす、高木政務官とバフースUN Women事務局長の様子

イ.バフースUN Women事務局長

 同日、髙木政務官は、シマ・サミ・バフースUN Women国連事務次長兼事務局長(H.E. Ms. Sima Bahous, Under-Secretary-General of the United Nations and Executive Director of UN Women)と会談し、日本及び国際社会におけるジェンダー平等の実現に向け、日・UN Women間の連携強化を改めて確認しました。

着席し、意見交換を行う、高木政務官とカンセラ外務・EU・協力省国際協力担当長官の様子

ウ.カンセラ・スペイン外務・EU・協力省国際協力担当長官

 同日、髙木政務官は、ピラール・カンセラ・スペイン王国外務・EU・協力省国際協力担当長官(Ms. Pilar Cancela Rodríguez, State Secretary for International Cooperation, Ministry for Foreign Affairs, European Union and Cooperation, Kingdom of Spain)と、UN Womenに対する支援を始め、ジェンダー平等の実現に向けた取組に関する協力について意見交換しました。

向かい合い、笑顔で握手を交わす、高木政務官とマサングジェンダー・家族・子供大臣の様子

エ.マサング・コンゴ民主共和国ジェンダー・家族・子供大臣

 11日、髙木政務官は、ミレイユ・マサング・ビビ・ムロコ・コンゴ民主共和国ジェンダー・家族・子供大臣(H.E. Ms. Mireille Masangu Bibi Muloko, Minister for Gender, Family and Children, Democratic Republic of the Congo)と会談し、同国における洪水被害へのお見舞いを伝えるとともに、今後の二国間協力について意見交換しました。

高木政務官とルーヴェン・カトリック大学関係者による集合写真
テーブルにつき、意見交換を行う、高木政務官とルーヴェン・カトリック大学関係者の様子

(3)視察等

 11日、髙木政務官は、ルーヴェン・カトリック大学を訪問し、リーヴェンス副学長等と同大学と日本の大学との学術交流につき意見交換しました。また、日本語教育に携わっている関係者から、同大学における日本学・日本語学の研究状況につき説明を受けるとともに、今後の研究のあり方等につき意見交換しました。

演台に立ち、スピーチを行う、高木政務官の様子(接写) 第6回インド洋会議への登壇
演台に立ち、スピーチを行う、高木政務官の様子(会場内の様子を含む、遠写) 第6回インド洋会議への登壇

2 バングラデシュ(5月12日~5月13日)

(1)第6回インド洋会議2023への出席

ア.インド洋会議でのスピーチ・質疑応答

 髙木政務官は、インド財団主催の「第6回インド洋会議2023」に出席し、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の新しいプランについて発信し、その中でも、ベンガル湾地域における具体的取組の一つである「ベンガル湾・インド北東部の産業バリューチェーン構想」などの取組を紹介しました。そして、こうした具体的協力を通じて、インド洋地域の国々と連携を強化していく旨述べました。
 スピーチの後、参加者(有識者等)から我が国の政策や活動に対する期待と不安、転換期にある国際情勢に対する日本の取組、インド洋含む地域における海洋分野の協力について質問があり、これに対して髙木政務官から、国際社会が直面するこれらの課題の解決、FOIPの実現のためには、平和と安定、地域の国々とのパートナーシップが重要であり、同時にインド洋会議のように皆が知恵を出し合って協調、協力していくことが重要である旨回答しました。

向かい合って握手を交わし、短時間、言葉を交わす、高木政務官とハシナ首相の様子 ハシナ首相との挨拶
開会セッションにおける出席者による集合写真 第6回インド洋会議開会セッション

イ.開会セッションへの出席

 髙木政務官は、12日、「第6回インド洋会議2023」の開会セッションにも出席し、シェイク・ハシナ・バングラデシュ首相(H.E. Sheikh Hasina, Prime Minister of the People’s Republic of Bangladesh)やスブラマニヤム・ジャイシャンカル・インド外相(H.E. Dr. Subramanyam Jaishankar, Minister of External Affairs of India)と短時間言葉を交わしました。

正面を向き、笑顔で握手を交わす、高木政務官とドルジ外務貿易大臣の様子 ドルジ・ブータン外務貿易大臣との意見交換
着席し、意見交換を行う、高木政務官とワッツ外務補佐大臣の様子 ワッツ豪外務補佐大臣との意見交換

ウ.出席者との意見交換

 髙木政務官は、以下の出席者とも地域情勢や二国間関係等について意見交換しました。

  • ナラヤン・プラカーシュ・サウド・ネパール外務大臣(H.E. Mr. Narayan Prakash Saud, Foreign Minister, Nepal
  • アフリーン・アクター米国務次官補代理(H.E. Ms. Afreen Akhtar, Deputy Assistant Secretary, United States of America
  • タンディ・ドルジ・ブータン外務貿易大臣(H.E. Mr. Tandi Dorji, Minister for Foreign Affairs and External Trade, Kingdom of Bhutan
  • ティム・ワッツ豪州外務補佐大臣(H.E. Mr. Tim Watts, Assistant Minister for Foreign Affairs, Australia
  • ドー・フン・ヴィエット・ベトナム外務副大臣(H.E. Mr. Do Hung Viet, Vice Minister for Foreign Affairs, Socialist Republic of Viet Nam
着席し、意見交換を行う、高木政務官とアラム外務担当国務大臣の様子 アラム・バングラデシュ外務担当国務大臣との会談

(2)アラム外務担当国務大臣との面会

 5月13日、髙木政務官は、シャハリアル・アラム・バングラデシュ人民共和国外務担当国務大臣(H.E. Mr. Shahriar Alam, State Minister for Foreign Affairs of the People’s Republic of Bangladesh)と会談しました。髙木政務官から、先月のシェイク・ハシナ・バングラデシュ人民共和国首相(H.E. Sheikh Hasina, Prime Minister of the People’s Republic of Bangladesh)訪日の際に、両国関係が「戦略的パートナーシップ」に格上げされ、安全保障や経済・経済協力をはじめとして、幅広い分野で関係が発展していることを歓迎しました。また、岸田総理大臣が3月に発表した、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」のための新プランについて説明しつつ、FOIPの実現に向けて協力していきたい旨述べました。
 これに対し、アラム外務担当国務大臣から、先月の首脳会談は非常に有意義であった旨述べつつ、引き続き両国関係を深化させていきたい旨述べました。また、バングラデシュ自身も、インド太平洋アウトルックを公表した旨説明がありました。
 両者は、このほか、ミャンマー・ラカイン州からの避難民問題や国際場裡における協力について幅広く意見交換しました。

高木政務官と都市鉄道展示情報センター関係者による集合写真
日本人の慰霊碑に献花を行う、高木政務官の様子

(3)視察等

ア.ダッカ都市高速鉄道(MRT6号線)視察

 13日、髙木政務官は、ダッカにおいて、円借款事業として日本が協力している、MRT6号線の車両基地内にある「都市鉄道展示情報センター」を訪問しました。その際、髙木政務官は、同センター内に設置されている、2016年7月のダッカ襲撃テロ事件で犠牲となった日本人の慰霊碑に献花しました。

高木政務官とハズラット・シャージャラール国際空港第3ターミナル関係者による集合写真
ハズラット・シャージャラール国際空港第3ターミナル関係者から説明を受ける、高木政務官の様子

イ.ハズラット・シャージャラール国際空港(ダッカ国際空港)第3ターミナル

 13日、髙木政務官は、ダッカにおいて、円借款事業として日本が協力している、ハズラット・シャージャラール国際空港第3ターミナルを視察しました。

(参考1)国連女性機関(UN Women)トップドナー・ラウンドテーブル

 国連女性機関(UN Women)に対する拠出額が上位25までのドナー国が集まり、女性を取り巻く課題に関し議論する場として2020年から毎年開催されている会議。本年は同機関及びベルギー政府による共催。

(参考2)ルーヴェン・カトリック大学

 1425年に設立された、欧州でも最も古く、権威のある大学の一つ。同大学には傑出した日本研究者を多く輩出している日本学科があり、日本に関心のあるベルギー人学生が学んでいる。
 同大学は、第一次世界大戦において壊滅的な打撃を受けたが、1921年に昭和天皇(当時は皇太子)が廃墟となった同大学図書館を御訪問され、それを契機に同図書館再建支援の一環として、日本図書寄贈が行われるなど日本と縁が深い。こうした日本の支援への謝意として、同図書館の屋根の左側には狛犬と菊の御紋が刻まれている。

(参考3)インド洋会議

 インドの主要シンクタンク「インド財団」が、2016年から主催している国際会議。インド洋地域の主要な国々が参加し、戦略的、経済的及び文化的な視点から安全保障や開発に関係する様々な問題について議論。今回の会議は6回目の開催であり、インド洋地域の主要な国やパートナー国が参加し、「Peace, Prosperity and Partnership for a Resilient Future(レジリエントな未来のための平和、繁栄、パートナーシップ)」を全体テーマとして、様々な問題につき議論が行われた。

(参考4)ダッカ襲撃テロ事件

 2016年7月1日、ダッカ市内のレストランにおいて数名の武装グループが人質を取って籠城し、日本人7名を含む20名が殺害され、多数が負傷した事案。


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