外務省・新着情報

令和5年5月20日
正面を向き、握手を交わす、林大臣とビロル事務局長の様子
テーブルにつき、会談を行う、林大臣とビロル事務局長の様子

 5月20日、午前11時から約20分間、林芳正外務大臣は、G7サミットに出席するため訪日中のファティ・ビロルIEA事務局長(Dr. Fatih Birol, Executive Director of International Energy Agency, IEA)と会談したところ、概要は以下のとおりです。

  1. 林大臣から、G7サミットへの出席及び気候変動・エネルギー問題に関する議論へのIEAの多大な貢献に謝意を表明し、ロシアによるウクライナ侵略によってエネルギー安全保障の重要性が再認識される中においても2050年ネット・ゼロの目標は不変であり、同時に各国・地域の個別の事情に応じたエネルギー移行の多様な道筋を示していくことが必要である旨述べました。
  2. また、林大臣から、エネルギー安全保障を確保しつつ、脱炭素化を実現していくという難題に立ち向かう中で、IEAが果たす役割はますます重要であり、引き続き緊密に連携していきたい旨述べました。
  3. これを受けて、ビロル事務局長からは、エネルギー安全保障及び気候変動における日本のリーダーシップを高く評価及び期待するとしつつ、脱炭素化に向けて、「1つの目標、多様な道筋」が重要との点で日本とは意見が一致しており、引き続き協力していきたい旨述べました。
  4. 林大臣とビロル事務局長は、現下のエネルギー問題においては、外交政策との関連が重要であるとの点で見解が一致し、率直な意見交換を行いました。
(参考1)国際エネルギー機関(IEA)

 第1次石油危機後の1974年に、キッシンジャー米国務長官(当時)の提唱を受けて、OECDの枠内における自律的な機関として設立された国際機関。石油供給途絶時の共同対応を主たる目的とする。2022年3月閣僚理事会において、気候変動対策におけるエネルギーセクター主導、エネルギー移行期におけるエネルギー安全保障の確保、IEAファミリー強化、IEAリソースとして持続可能な拠出モデルへの移行として4つをIEAの新たなマンデートとして採択。本部はフランスの首都パリに所在。

(参考2)ファティ・ビロル国際エネルギー機関(IEA)事務局長

 トルコ出身。IEAチーフ・エコノミスト兼グローバル・エネルギー経済局長を経て、2015年から現職。2013年に旭日中綬章を受章。2021年に米タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」に選出。


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