外務省・新着情報

令和5年5月21日
円借款の書簡交換の際に握手をする林外務大臣とホー・ドゥック・フォック・ベトナム財政大臣 日・ベトナム首脳会談(写真提供:内閣広報室)

 5月21日、G7広島サミットに機会に行われた日・ベトナム首脳会談において、岸田文雄内閣総理大臣及びファム・ミン・チン・ベトナム社会主義共和国首相(H.E.Mr. PHAM Minh Chinh, Prime Minister of the Socialist Republic of Viet Nam)の立ち会いの下、林芳正外務大臣とホー・ドゥック・フォック財政大臣(H.E.Mr. Ho Duc Phoc, Minister of Finance of the Socialist Republic of Viet Nam)との間で、総額609億8,300万円を限度とする円借款(注)3件に関する書簡の交換が行われました。

(注)円借款:開発途上国に対してインフラ等の整備や財政上必要な資金を緩やかな条件(低い金利や長い返済期間)で貸し付ける協力。開発途上国にとっては、日本への返済を前提とした資金なので、効果的な活用や自立的発展に繋がることが期待される。

  1. 対象案件の概要
  1. 新型コロナウイルス感染症対応支援借款(供与限度額500億円)
     本借款は、ベトナム政府への財政支援を通じ、新型コロナウイルス 感染拡大の影響を受けた生計への負担軽減及び経済回復・成長のためのベトナム政府による政策実施を支援し、もって同国の経済・社会の安定及び開発努力の促進に寄与するものです。
  2. ビンズオン省公共交通インフラ改善計画(供与限度額62億4,400万円)
     本計画は、ホーチミン市と隣接するビンズオン省において、ビンズオン新都市とスオイティエンターミナル駅を結ぶ幹線道路(ミーフック・タンバン道路)上にフライオーバー、中央分離帯等を整備することにより、同省内の増加する交通需要への対応及びホーチミン市との連結性向上を図り、もってホーチミン大都市圏の経済発展に寄与するものです。
  3. ラムドン省農業開発インフラ改善計画(フェーズ1)(供与限度額47億3,900万円)
     本計画は、ラムドン省において、道路・灌漑施設等の農業基礎インフラ整備を支援することにより、主要作物の生産性向上、出荷物流の改善を図り、もってフードバリューチェーン構築、農産物の高付加価値化、国際競争力強化に寄与するものです。
  1. 供与条件
  1. 1(1)の案件
     金利:年0.01%
     償還期間:15年(4年の据置期間を含む。)
     調達条件:一般アンタイド
  2. 1(2)及び(3)の案件
     金利:年1.15%(コンサルティングサービス部分は年0.01%)
     償還期間:30年(10年の据置期間を含む。)
     調達条件:一般アンタイド
(参考)ベトナム社会主義共和国データ

 ベトナム社会主義共和国は、面積32万9,241平方キロメートル(九州を除いた日本の面積とほぼ同じ)、人口約9,946万人(2022年、越統計総局)、1人当たり国民総所得(GNI)は3,560米ドル(2021年、世界銀行)。


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