西村経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

2023年5月12日（金曜日）
8時40分～8時45分
於：衆議院分館1階ロビー

冒頭発言

福島出張

初めに私から、明日１３日、福島県に出張いたします。福島市の土湯温泉におけます地熱発電、それから今月１日に特定復興再生拠点区域の避難指示が解除されました飯舘村、同じく昨年６月に解除された葛尾村を訪問し、村長や地元事業者の方々と意見交換を行う予定であります。
私から以上です。

質疑応答

電力会社不正閲覧／ＡＩ

Ｑ： よろしくお願いします。
２問質問があります。
電力大手の不正閲覧などの不祥事に関連した業務改善命令を受けて、各社が今日業務改善計画を提出される予定ですけれども、経済産業省として今後の対応をどのようにしますでしょうか。

もう一点ですけれども、昨日ＡＩ戦略会議が開催され、岸田総理がＧ７サミットで国際ルールづくりなどの議論を主導していく考えを示しましたが、こうした議論がされることが産業界にとってどういった意義があるのか、聞かせてください。

Ａ： まず、１点目であります。
本日関係各社から業務改善命令を実施するための具体的な取組、そして工程表を整理した改善計画が提出される予定であります。経済産業省としては、提出される業務改善計画の内容を精査し、そして再発防止、信頼回復に向けていわゆるシステムの分離分割、それから内部統制の抜本的強化策など、改善計画の実施状況の取組内容が十分かどうか、あるいは着実に実施されているかどうか、これについて今後継続的にモニタリングをしていきたいと考えております。
あわせて先般事務方にも指示をいたしましたけれども、一連の事案を受けた再発防止策、そして小売電気事業者間の健全な競争環境整備、これらの仕組みの見直しなども行っていきたいと考えております。
それから、ＡＩについてでありますが、昨日のＡＩ戦略会議におきましては、ＡＩ活用の在り方、そしてその懸念、リスク、対応策、開発の在り方など、幅広く議論が行われました。総理からは、今後の議論の成果を国際ルールづくりにも反映されていく方針が示されたところであります。
産業界においては、まさに時代が大きな転換点、変革期を迎えている中で革新的なイノベーションが求められております。そのイノベーションを起こしていくに当たって、生成ＡＩがどのように活用できるのか、安全性や信頼性に留意しながらその活用の可能性を探索していく必要があると、このことが重要だと認識しております。
そのためにもこうしたリスクへの対応も含めた幅広い議論がなされることが大事であります。今後経済産業省として取組を具体化していきたいと考えております。

貿易保険

Ｑ： ＮＥＸＩについてお伺いします。

ＮＥＸＩの新しい取組であるシードスキームの概要と効果について教えてください。また、想定している案件があれば併せて教えてください。

Ａ： 御指摘のシードスキームでありますけれども、日本貿易保険（ＮＥＸＩ）が海外企業への融資に対して日本企業との取引の創出、あるいは拡大に取り組むということを条件として保険を提供する新たな取組であり枠組みであります。
１号案件を日系ファンドからアジアを中心とした海外スタートアップへの融資について、ＮＥＸＩが保険を提供してジェトロのＪ－Ｂｒｉｄｇｅと連携して日本企業とのマッチングを促す案件、これを想定しております。このシードのスキームが海外企業と日本企業との協業を促して、将来的な対外取引の言わば種となり芽となっていくことを期待したいと思います。１万者の海外輸出を含めて、この機会に日本の中小企業をはじめとしてスタートアップ、海外展開、海外の輸出、様々な活動を広げていく中で、こうした枠組みを是非活用いただきたいと思っております。

以上