外務省・新着情報

北朝鮮による弾道ミサイルの可能性のあるミサイル発射

【NHK 森田記者】北朝鮮が、今朝、弾道ミサイルの可能性があるものを発射しましたが、日本政府として、これを受けて、国連安保理の緊急会合を要請する考えはありますでしょうか。また、北朝鮮は、今回の発射について、失敗だとした上で、原因を究明し、速やかに2回目の発射を行うとしていますが、今後の見通しについて、政府の見解をお聞かせください。

【小野外務報道官】これまでの弾道ミサイル等の度重なる発射も含め、一連の北朝鮮の行動は、我が国、地域及び国際社会の平和と安全を脅かすものです。その上で、本日、北朝鮮が、弾道ミサイルの可能性があるものを発射したことは、我が国の安全保障に対する重大な挑発行為です。
 このような発射は、「衛星」と称したとしても、北朝鮮による弾道ミサイル技術を使用した、いかなる発射も禁止をしている、関連する国連安保理決議に違反するものであり、我が国として、北朝鮮に対し厳重に抗議をし、強く非難をいたしました。
 国連安保理の場も含め、我が国の今後の対応について、予断を持ってお答えすることは差し控えますが、今般の発射を受け、船越外務省アジア大洋州局長は、本日、ソン・キム米国北朝鮮担当特別代表及び金健(キム・ゴン)韓国外交部朝鮮半島平和交渉本部長との間で、電話協議を行い、国連安保理における対応も含め、北朝鮮への対応について、日米韓の緊密な連携を改めて確認をいたしました。我が国としては、引き続き、米国、韓国等と緊密に連携をしつつ、北朝鮮に対し、関連する国連安保理決議の遵守を求めていく方針です。
 また、北朝鮮メディアの発表等、北朝鮮側の発信については承知しています。その一つ一つにコメントすることは差し控えますが、政府としては、平素から、北朝鮮の軍事動向について、必要な情報収集と分析を行ってきており、今後、北朝鮮が、更なる挑発行為に出る可能性はあると考えています。
 政府としては、引き続き、米国、韓国等とも緊密に連携をしながら、必要な情報の収集・分析及び警戒監視に、全力を挙げてまいります。これ以上の詳細については、防衛省の方にお尋ねいただきたいと思います。

ウクライナ情勢(モスクワへのドローン攻撃)

【共同通信 桂田記者】ウクライナ情勢について伺います。昨日、モスクワに複数の無人機攻撃がありまして、プーチン大統領は、「明らかなテロ行為」だと、ウクライナ側を非難しています。一方で、ウクライナ側の政府高官は、「直接的には関与してない」と述べるにとどめていますが、今回の攻撃について、日本政府の受け止めをお伺いします。

【小野外務報道官】ロシア国防省を含むロシア側の関係当局の発表によれば、5月30日朝、モスクワ市の複数の箇所で、無人機による攻撃が行われ、建物の損傷や若干名の負傷者が発生をしたと承知しています。
 現時点までに、在留邦人の生命・身体に被害が及んでいるという情報には接しておりませんが、在留邦人に対しては、在ロシア日本国大使館から、注意を呼びかける領事メールを発出したところです。我が国としては、引き続き、在外邦人の安全確保に万全を期す考えです。
 また、ご質問のとおり、プーチン大統領は、本件攻撃をウクライナ側によるものと述べたと承知しています。これに対し、ウクライナ側は関与を否定している点についても承知しています。
 我が国として、本件についての一連の事実関係について、お答えをする立場にはありませんが、引き続き、重大な関心を持って状況を注視してまいります。

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