外務省・新着情報

令和5年6月1日
正面を向き、握手を交わす、林大臣とオースティン国防長官の様子
テーブルにつき、会談を行う、林大臣とオースティン国防長官の様子

 6月1日、午前8時20分から約25分間、林芳正外務大臣は、訪日中のロイド・オースティン米国防長官(The Honorable Lloyd Austin III, United States Secretary of Defense)と会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、林大臣から、オースティン国防長官の訪日を歓迎し、1月の日米「2+2」以来の再会となり喜ばしい旨述べた上で、地域の安全保障環境が一層厳しさを増す中、日米の外交・防衛当局の役割はますます重要なものになっており、日米同盟の抑止力・対処力の一層の強化に向け、協力を継続していきたい旨発言しました。
  2. オースティン国防長官からは、米国のインド太平洋地域への揺るぎないコミットメントを改めて表明したい、日米同盟の重要性はかつてないほど高まっており、1月の日米「2+2」の大きな成果を踏まえて、自由で開かれたインド太平洋を実現するため、日米の外交・防衛当局で緊密に連携するとともに、同志国との協力も強化していきたい旨発言がありました。
  3. 双方は、昨日実施された「軍事偵察衛星」と称する弾道ミサイル技術を使用した発射を含む、北朝鮮による核・ミサイル活動の活発化、ロシアによるウクライナ侵略、中国の力による一方的な現状変更の試み、日本周辺での中露の軍事的な連携の強化を始めとする、一層厳しさを増す地域の安全保障環境も念頭に、反撃能力の保有・運用に向けた協力や、同盟調整の円滑化に向けた協力等の日米安全保障・防衛協力分野における議論の進展を確認するとともに、引き続き日米間で緊密に連携していくことを確認しました。
  4. また、双方は、日本で活動する米軍の地元への影響に配慮した安全な運用のため、事件・事故や環境問題等への対応において、引き続き緊密に協力していくことで一致しました。
  5. さらに、双方は、拡大抑止についても議論し、オースティン国防長官からは、核を含むあらゆる種類の米国の能力によって裏付けられた、日米安全保障条約の下での日本の防衛に対する米国のコミットメントが改めて表明されました。その上で、双方は、本年5月の日米首脳会談で、あらゆる段階における日米間の十分な調整確保の意思が改めて確認されたことを踏まえ、外務・防衛当局間で、米国の拡大抑止に関する議論を一層強化していくことで一致しました。

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