外務省・新着情報

令和5年6月2日

 5月29日から6月2日にかけて、国際原子力機関(IAEA)職員及び国際専門家からなるIAEAタスクフォースが訪日し、東京電力福島第一原子力発電所におけるALPS処理水の海洋放出に関する包括的なレビューを行いました。

  1. ALPS処理水の海洋放出に関するレビューは、IAEAとの間で2021年7月に署名したALPS処理水の取扱の安全性に係るレビューの包括的な枠組みに関する付託事項(TOR)に基づき実施されているものです。
  2. 今回の包括レビュー・ミッションでは、IAEAと日本政府・東京電力との間で、これまでの個別のレビューを踏まえた事項について議論が行われました。
  3. これまでに実施した(1)ALPS処理水の安全性に関するレビュー、(2)規制に関するレビューについて、日本側から最新の状況に関する情報提供及び説明を行いました。
  4. また、6月2日、IAEA職員及び国際専門家は、東電福島第一原発を訪問し、ALPS処理水の海洋放出に関する工事状況の確認を行いました。一部のIAEA職員は、5月24日及び25日に東電福島第一原発を訪問し、原子力規制庁が行うALPS処理水放出関連設備の使用前検査に立ち会いました。
  5. 今回の包括レビュー・ミッションを経て、IAEAは最終報告書を公表予定です。
  6. 日本政府は、今後とも、IAEAへの必要な情報共有を継続するとともに、ALPS処理水の取扱いについて、国際社会の理解を醸成していくことに努めます。
(参考1)ALPS処理水

 ALPS(多核種除去設備(Advanced Liquid Processing System))等により、トリチウム以外の放射性物質について安全に関する規制基準値を確実に下回るまで浄化した水。さらにALPS処理水は、その後十分に希釈され、トリチウムを含む全ての放射性物質について安全に関する規制基準値を大幅に下回るレベルにした上で、海洋放出されることが想定されている。

(参考2)タスクフォースの構成

 IAEAタスクフォースには、アルゼンチン、オーストラリア、カナダ、中国、フランス、韓国、マーシャル諸島、ロシア、米国、英国、ベトナム出身の11名の国際専門家が含まれる。


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