外務省・新着情報
令和5年6月13日
6月13日（現地時間12日）、ニューヨークの国連本部で開催されている第33回国連海洋法条約締約国会合において、日本は、大陸棚限界委員会に設置されている「大陸棚限界委員会途上国委員の会議参加支援のための信託基金」に対し、約5万4千米ドルの拠出を行うことを表明しました。
- 大陸棚限界委員会は、国連海洋法条約に基づいて設置された委員会で、同条約に従って締約国が提出する大陸棚延長申請を審査し、勧告を行う重要な役割を担っています。「大陸棚限界委員会途上国委員の会議参加のための信託基金」は、財政上の困難を抱える途上国出身の委員が委員会の会合に参加するための経費を支援することを目的とするものです。
- 今回の拠出によって、途上国出身委員の会合参加が促進され、大陸棚延長申請の円滑かつ迅速な審査につながることが期待されます。
［参考］
- 多数の国連海洋法条約締約国が大陸棚延長申請の提出期限を迎えた2009年、大陸棚限界委員会への申請件数が急増した。その後も申請は増加し、2023年6月現在、大陸棚限界委員会が処理すべき申請は65件ある。このため大陸棚限界委員会では、申請の処理のための作業量の問題への対応が求められている。
- 作業量の問題への最も現実的かつ効果的な対応方法の一つは、作業日数を増加させることであるとされ、2013年以降、大陸棚限界委員会の作業日数が、年間21週間に増加された（それ以前は年間14週間前後）。日本は、委員を輩出している途上国の中でも、作業日数の増加に伴う追加的な財政負担が困難な国を支援することを目的に、今年度は信託基金に対して5万3,868ドルを拠出することを決定した。
- これまで日本は、信託基金に対して計15回、総計約200万ドルを拠出している。