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令和5年6月14日
首脳会談を前に、ウィップス大統領と握手する岸田総理大臣 日・パラオ首脳会談(写真提供:内閣広報室)
日・パラオ首脳会談が行われている様子 日・パラオ首脳会談(写真提供:内閣広報室)

 6月14日、午後6時15分から約45分間、岸田文雄内閣総理大臣は、訪日中のスランゲル・ウィップス・ジュニア・パラオ共和国大統領(H.E. Surangel S. WHIPPS, Jr. President of Palau)と会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、岸田総理大臣から、昨年9月以来の再会を嬉しく思う旨述べるとともに、ALPS処理水について、パラオから安全性確保に向けた日本の真摯な対応への理解と信頼を表明いただいていることに深い謝意を述べました。これに対し、ウィップス大統領から、再び訪日し、岸田総理大臣と再会でき喜ばしい、昨日の福島第一原発訪問では、ALPS処理水に関して、安全性確保のため専門家が綿密な形で取り組まれていることを直接確認できた。我々は、科学を信用しており、この訪問は、総理のリーダーシップの下、日本の方々が人々の健康と安全を守るために取り組まれてきていることへの信頼を強めるものとなった旨述べました。
  2. 両首脳は、二国間関係の更なる強化に向けた議論を行いました。岸田総理大臣からは、日本は、パラオの主要産業である観光の振興や、インフラ整備を含む様々な分野においてパラオに対し、積極的に協力していく旨述べました。これに対し、ウィップス大統領から、これまで日本からの支援に改めて謝意が示されました。また、両首脳は、両国間の人の交流の再活性化の重要性で一致し、両国間の直行便の再開に向けた協力を進めていくことで一致しました。
  3. 岸田総理大臣から、太平洋諸島フォーラム(PIF)の「ブルー・パシフィック大陸のための2050年戦略」や地域の平和と安全保障に対する「family first」の原則への強い支持を表明するとともに、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」実現のため、これからも太平洋島嶼国自身のアジェンダを尊重し、日本の強みを活かした協力を行っていく旨述べました。また、両首脳は、FOIPの実現の重要性について一致し、引き続き両国で協力していくことを確認しました。
  4. ALPS処理水について、岸田総理大臣から、2月にPIF代表団との間で、集中的対話の重要性で一致したことを踏まえ、我が国は、政治レベルの対話や専門家間の対話を着実に実施している旨述べました。これに対し、ウィップス大統領から、こうした日本の取組を評価する旨改めて述べました。
  5. また、岸田総理大臣から、G7広島サミットでは、気候変動等の国際社会が直面する諸課題への対応に加え、世界の平和と安定についても議論した旨述べた上で、その成果をウィップス大統領に説明しました。両首脳は、サミットの成果も踏まえ、パラオを含む太平洋島嶼国との連携を更に強化していくことで一致しました。

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